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「めちゃくちゃ悪手」糸引きマフィンで炎上の店がアカウント一斉削除…返金対応せず混乱も
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5月のデザインフェスタでの出店の様子(インスタグラムより)
11月11・12日に東京ビッグサイトで開催された「デザインフェスタ」で、フードエリアに出展していた焼き菓子店のマフィンで食中毒が発生し、大騒動となった一件。また新たな問題が発生し、騒動はさらに尾を引いている。
ことの経緯をおさらいしておくと、問題となったマフィンは東京目黒区の焼き菓子店が販売。購入した人たちからは、SNSで「納豆みたいな匂いがする」「糸が引く」などの指摘があり、腹痛や嘔吐、下痢などの症状を訴える人が相次ぐとともに、Xには「デスマフィン」がトレンド入りした。
【関連記事:「殺人予告が送られて」“糸引きマフィン” 事件がさらなる混迷…厚労省は「死亡原因となり得る」クラス1認定】
「マフィンを販売していた店は2017年にオープンし、SNSでは『防腐剤、添加物不使用で市販の焼き菓子の半分以下の砂糖の量で作って』いると謳っていました。
イベントでは約3000個のマフィンを販売していましたが、相次ぐ指摘を受け、同店はXで《保管場所は18℃以下を保っておりましたが、外気温が高かったため何個か傷んでしまった可能性がございます。検品はしていたのですが、気付かず販売してしまい申し訳ございません》などと弁明。その後、事態の広がりを受け、14日になって保健所に報告していました」(週刊誌記者)
異変に気づいた人が店に確認したところ、マフィンは5日前に製造したことが発覚。同店が売りにしていた「防腐剤・添加物不使用、半分以下の砂糖の量」が、かえって仇になった可能性が指摘されるとともに、食品衛生上の議論が噴出した。
「この件を受けて、厚生労働省は16日に食品リコール情報を公開。危険性の程度を『喫食により重篤な健康被害又は死亡の原因となり得る可能性が高い』とされる『クラス1』に認定。
指導を受けた同店は着払いによる自主回収の準備を進めていましたが、16日朝になり《一度自主回収のお知らせを取り下げていただき、ゆうパケットプラスにご変更させていただきます》と、回収方法の変更を告知しました。
同店はその理由を、Xで《11月15日早朝に私の名前を語った殺人予告文が複数の教育機関に送られていたため、警察へ相談に行きました。この状態で着払いにしてしまうと、いたずら等が増え、ご購入のお客様への返金対応に支障をきたしてしまうため、本来は着払いでお受けしなくてはいけないところ発払いでお願いしております》と説明するなど、混迷が続いていました」
商品を購入した人たちに対しては、XのDMを通して「月曜日(11月20日)の朝から順次、返金対応をさせていただきます」としていた同店だが、その後、Xやネット上に、こんな書き込みが相次いだのだ。
《デスマフィン垢消して逃亡した。10時から順次対応するっていってたのに私まだ返金されてない。どうなってるの》
《デスマフィン屋さん一斉垢消しかー》
《これだと殺害予告とかも全て夜逃する為の自演じゃないかと思ってしまうわ》
どうやら、同店は、それまで購入者とのやり取りに使っていたXのアカウントそのものを削除してしまったようだ。さらに、同店をGoogleで検索すると「閉業」となっている。これらの対応にも、
《これめちゃくちゃ悪手だろ 被害届出されて刑事事件として取り扱われたら今以上に詰むぞ》
《逃げずに誠意ある対応してればいいのにこんな事したら被害届け出されて逮捕されるんじゃね? 罪状は知らんけど返金する言うて逃げたから詐欺か体調悪くした人が多いし過失傷害か?》
などの投稿が複数あがり、Xには「デスマフィン屋」「垢消し逃亡」がトレンド入り。返金対応などについては弁護士や警察からの指示に沿っているとも説明していた同店だが、弁護士の存在を疑う声まであがっている。
念のため、本誌が同店に電話をかけてみると留守録の音声が流れ、店主と思われる女性の声で、
「お電話ありがとうございます。●●(店名)でございます。このたびはご購入いただいたお客様に大変ご迷惑をおかけして、申し訳ございません。
本日は営業しておりません。平日は午前10時から午後5時の間にお電話をお願いいたします。よろしくお願いいたします。このたびは申し訳ございませんでした」
との音声が流れ、留守電となった。「デスマフィン」なる不名誉な言葉を生んでしまった同店は、この騒動をどう収束させるのだろうか――。