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「悪いことはしてないけどな」ボヤキの首相、定額減税&政務三役辞任批判「言い訳ばかり上手に」なる皮肉
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.21 16:10 最終更新日:2023.11.21 16:10
「悪いことはしてないのだけどな」
マスコミ各社の世論調査で、内閣支持率が軒並み政権発足以来最低の20%台になり、岸田文雄首相がこうつぶやいたと11月21日付の朝日新聞が報じている。
「支持率低下のおもな要因としてあげられるのは『遅い、少ない』と評判が悪い、2024年6月に予定されているひとり4万円の定額減税。そして、不倫で山田太郎文部科学政務官、東京都江東区長選挙での買収疑惑で柿沢未途法務副大臣、税金滞納で神田憲次財務副大臣の政務三役が、相次いで辞任した人事です。自民党内には『やることはやっている。国民への発信力が弱いだけだ』と擁護する声もありますが、政府は11月20日に2023年度の補正予算案を国会に提出、本格的な議論が始まったこの国会で、それらが追及されることは間違いありません」(政治担当記者)
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防戦一方になりそうな気配の岸田首相だが、20日の本会議での、各党の代表質問に対する答弁では「苦しまぎれの言い訳」が目立った。
首相は「税収増を国民に還元する」として、周囲の反対を押し切り定額減税の決定をしたが、鈴木財務大臣や政府内から「増収分は使ってしまいました」と言われ、青ざめた。そのため国債発行を余儀なくされるのだが、新たに借金をして、それを原資として国民に「還元」すること、にタレントの長嶋一茂も11月10日、出演した『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)で『バカなの? バカってことでしょ。支出と入って来るお金の計算ができてないって話でしょ』と痛烈に批判していた。
「20日の衆院本会議でも、立憲民主党の鎌田さゆり氏から『国民に還元するという発言は根拠がなく、誤りだったと認め、訂正すべき』と質問されると、首相は『単年度ではなく、コロナ禍からの国の財政の全体を通して見れば、国民のみなさまからいただいた税金の一部を国民のみなさまにお返ししていることになる』『国民から見れば、税金が戻ってくるという意味で、還元そのものだ』と答弁して、議場で失笑が起きました」(前出・政治担当記者)
また人事についても、「適材適所」の正当性について問われ「全体として適材適所となるよう努めたが、結果として政務三役の辞任が続いたことは、任命権者として責任を重く受け止めている」と、回りくどい答弁となった。
「野党議員からは『岸田首相は言い訳ばかりが上手になっている』という皮肉が聞こえてきます」と自民党議員秘書。SNSにも「悪いことしてないけど」発言に《そうだね、悪いことはしてないよ。でもね、良いこともしてないんだよ!》《任命責任取りましたっけ》《悪い事はしてないかも知れないけど、やってる事は全て的外れ》などの批判が多く見られた。
国民は「言い訳」を望んでいるわけではない。
( SmartFLASH )