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医師会から首相&厚労相に2500万円の高額献金「ドンの息子」大臣就任で国民が抱く「診療報酬引き上げ」への不安
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.23 20:37 最終更新日:2023.11.23 20:46
岸田文雄首相に1400万円、武見敬三厚生労働大臣に1100万円。2021年、日本医師会(日医)の政治団体「日本医師連盟(日医連)」が、2人にパーティ券購入などを含めた、計2500万円の巨額献金をしていたことが、11月22日の衆院予算委員会で明らかになった。
「日本維新の会の青柳仁士議員が質問しました。この献金によって、医療政策が医師会に有利になることが懸念されますが、首相は青柳議員の質問に『献金によって政策が変わることはあってはならない』と否定しました」(政治担当記者)
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しかし、厚労大臣に任命されたときから、武見氏は「医師会のスポークスマン的立場」(永田町関係者)とも言われていた。
「武見大臣の父親は、25年にわたり日医の会長を務め、『日医のドン』とも呼ばれた故・武見太郎氏です。『ケンカ太郎』とあだ名されるほど熱量が高い方で、医師会は診療報酬改定などでは、カネと票をチラつかせながら政権政党の自民党に影響力を保ってきました。武見議員自身も、日医連などから支援を受けている、いわば“お抱え議員”です。
9月14日の大臣就任会見でも、そのことが質問され、大臣は『私はけっして医療関係団体の代弁者ではない』と胸を張りましたが、額面どおりに受け取る有権者はいないんじゃないですか」(自民党関係者)
2024年度は、診療報酬の改定年度である。そのための予算審議が本格化する2023年、武見「大臣」が誕生したのだ。日医は2024年度の改定で、診療報酬の引き上げを要望している。
「しかし、財務省は医療側の収入が多いことから『マイナス改定』を主張しています。もちろん、日医は抵抗するでしょう。武見大臣のもとで『日医寄りの裁定になるのでは』と国民が不安を抱くのも当然です」(前出・政治担当記者)
ニュースサイトのコメント欄にも《素直にただの清らかな心で1千万円単位を献金するわけがない。 何がしかの目的、魂胆がある。受け取る側も相応の見返りをするのが当たり前》《岸田さんはそんな献金では政策が左右されることがないと答弁しているとの記事だが、それだったら医師会はそんなばからしい献金を何故したのか不思議でしょうがない》《献金という名前の賄賂だろうね。政治献金は何かの意図や意思があってのことだろうから日本医師会に不利な政策は出しづらくなることは明白》など、批判の声が多く寄せられていた。
内閣改造人事での「適材適所」を強調する岸田首相だが、誰にとっての「適材適所」なのか――。
( SmartFLASH )