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「ゾッとする!」岸田首相「高校生の扶養控除」一律縮小検討で「子育て罰」さらに強化「誰か子育て世帯助けてよ」SNSで上がる悲鳴
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2023.11.29 15:25 最終更新日:2023.11.29 15:42
11月28日、高校生(16〜18歳)がいる世帯の扶養控除について、所得税で38万円、住民税で33万円としている現在の控除を、所得に関係なく一律で引き下げる案を、政府が検討していることがわかった。同日、共同通信が報じた。
「2024年12月から、16〜18歳にも原則月1万円の児童手当が支給されます。それにあわせ、扶養控除の廃止が検討されましたが、これでは、年収によっては税負担増のほうが大きくなってしまう。それで、扶養控除自体は残し、差し引きの家計負担が生じないようにするとのことです。
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ただ、政府は『異次元の少子化対策』を主張していますから、野党はもちろん、与党内でも、控除の現状維持や低中所得者の縮小幅を抑えることを求める声があります。議論はしばらく着地しないかもしれません」(政治担当記者)
11月20日、参院本会議で国民民主党の伊藤孝恵議員がこの点を岸田文雄首相に問うている。
「一部報道によれば、政府は16歳から18歳の扶養控除の縮小を決定し、調整に入ったそうです。総理に伺います。事実でしょうか? 縮小どころか『16歳未満に対する年少扶養控除を復活の上、児童手当を拡充する』――これが、時代の要請です。総理の御見解を伺います」
対して岸田首相は、こう答弁した。
「児童手当については、今般、『こども未来戦略方針』に基づいて抜本的拡充を実施することとしております。こうした措置も含め、主として歳出面で前例のない規模で子ども・子育て政策の強化をはかるなかで、年少扶養控除の復活は検討課題としてはおりません。
また、児童手当の支給期間の高校生年代までの延長にともなう、16歳から18歳への扶養控除については、整理の結果、かえって負担が増える場合もあるという御懸念をいただいており、そうした点を踏まえ整理を進めてまいります」
16歳未満の年少扶養控除廃止には苦い経験がある。
旧民主党政権時代の2010年4月から、「子ども手当」として、0歳〜中学校卒業まで、子供1人あたり月1万3000円が所得制限なしで支給された。それまでの児童手当の金額が月5000〜1万円で所得制限もあったため、手当としては大幅な拡充となった。
だが、旧民主党政権は「所得控除から手当へ」を掲げ、年少扶養親族(〜15歳)に対する所得税の扶養控除(38万円)を2011年1月から廃止。さらに住民税の扶養控除(33万円)を2012年1月から廃止した。
この段階でも「子ども手当」の恩恵はあったのだが、自民党がこれをバラマキと批判し、「所得制限の導入」を訴えたことで、児童手当が復活。
2012年4月から、新児童手当として月1万〜1万5000円が支給されるが、2012年6月ぶんからは所得制限が導入され、年収960万円程度以上の世帯には月5000円の「特例給付」が支給されるだけとなった。この「特例給付」5000円のみの世帯は、年少扶養控除がなくなったことを考えれば、たんなる負担増となった。
そのうえ、2022年10月からは、夫婦どちらかの年収が1200万円以上だと、給付はゼロになった。当然ながら、さらなる負担増となり、SNSでは「子育て罰」という言葉が飛び交うようになった。
それでも自民党政権は、年少扶養控除の復活を求める声に耳を傾けることはなかった。
政府が16〜18歳の扶養控除の一律縮小を検討していることに、SNSでは悲鳴に似た声があがっている。
《ゾッとする!何なんだこの政権は!》
《待て待て待てーーーーーい!!絶対反対!!高校生まで児童手当拡充されても、手取り減ったら意味ないって 誰か子育て世帯助けてよ》
《手当は出すけどその分増税ってなんですか? 出生数は団塊ジュニアの3分の1程度になりそうだけど、政治家もメディアも危機感あるの?そろそろ思考停止やめて本気で少子化対策して》
《これも増税みたいなものでしょ 官僚の言いなりになる総理なんていらないよ 国民を第一に思えるような総理でないとダメじゃない こんな政府なんていらない》
手当はいつ減額されるかわからない。対して扶養控除は、一度、廃止・縮小されてしまえば、復活させるのは難しい。「所得控除から手当へ」を繰り返すようでは、「異次元の少子化対策」の看板が泣くというものだ。
( SmartFLASH )