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安倍派解散で気になる「1億6000万円」残余資金の行方「能登半島地震被災地へ」国民の声は議員に届くか

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.02.02 17:47 最終更新日:2024.02.02 17:53

安倍派解散で気になる「1億6000万円」残余資金の行方「能登半島地震被災地へ」国民の声は議員に届くか

2月1日、自民党安倍派の総会を終え、記者の質問に答える塩谷立座長(写真・時事通信)

 

「福田赳夫元総理のもとでスタートして、今年(2024年)で45年になります。歴史ある清和研を閉じなければならない。まさに断腸の思いです」

 

 清和政策研究会(安倍派)の最後の議員総会が2月1日に開かれ、座長の塩谷立(しおのや・りゅう)衆院議員が神妙な面持ちであいさつをした。

 

 

「安倍派は、所属議員への政治資金パーティー収入のキックバックが、5年間で6億7654万円になったことを公表しました。党内からは幹部への離党や辞職の圧力が強まり、安倍派の若手議員からも『幹部がけじめをつけなければいけない』などの声があがっています。しかし、上層部は派閥解散で事態の沈静化を狙っているようです」(政治担当記者)

 

 安倍派は「政策集団」としても派閥を残さないとしている。つまり「完全解散」である。しかし「悩ましい問題」(自民党関係者)がある。これまで萩生田光一前政調会長が1897万円、松川るい参院議員が204万円を「安倍派に返納する」と表明しているが、安倍派には巨額の資金が蓄えられている。その処理についてだ。

 

「2023(令和5)年提出の清和政策研究会の収支報告書をみると、前年からの繰越額と本年の収入額を足した収入総額が5億356万3200円、支出総額が3億4204万8503円とあります。そのため、差し引き1億6151万4697円が翌年への繰越額になっています。この全額が残っているわけではないですが、かなりの額になっていると思われます」(永田町関係者)

 

 この残余資金の扱いについては「まだ決まっていないようです」と自民党関係者はいう。総務省の担当部署は本誌の取材に「法律では、解散する政治資金管理団体の残余資金についての取り扱いについての規定はありません」と回答した。どうするかは、安倍派内で決めることになるようだ。

 

「今後は事後処理に数カ月かかりますから、職員の給料、事務所費、光熱費などが必要になります。収入はないので、支出ばかりがかさみます。そのため、実際に残る金額はさほど多くないのではないでしょうか。『党に寄付すればいい』などの案も聞こえてきますが、それはそれで国民から批判されそうです」と自民党議員秘書は苦笑する。

 

 SNSで圧倒的に多いのは《能登半島地震に係る災害義援金として全額送って》《国庫に返すか被災地に持って行け》《派閥解散余剰金は被災地へ》という、能登半島地震の復興に役立ててほしいという意見だ。妙案はあるのだろうか。

( SmartFLASH )

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