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続くよ続く「異次元のピンハネ」…岸田首相「子育て負担金500円は増税じゃない」詭弁を弄してあふれる批判

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.02.08 16:20 最終更新日:2024.02.08 16:30

続くよ続く「異次元のピンハネ」…岸田首相「子育て負担金500円は増税じゃない」詭弁を弄してあふれる批判

写真:UPI/アフロ

 

《いつになったら異次元のピンハネを終わらせるんですか》

 

「X」に書き込まれた、岸田文雄首相の子育て支援策に対する批判だ。

 

「岸田首相は2月6日の国会で、少子化対策の主要財源として創設する『支援金制度』の国民負担について、『公的医療保険加入者の負担額は1カ月500円弱になる』との見通しを初めて示しました。

 

 

 後期高齢者も対象で、年間およそ6000円です。2026年4月から段階的に徴収を開始しますが、これに対して野党は一斉に『事実上の増税だ』と指摘しました。

 

 SNS上でも『#月500円弱』がトレンド入りしましたが、岸田首相は『歳出改革と賃上げ(を実現すること)によって、実質的な負担は全体として生じない』と答弁し、『増税ではない』としました。

 

 しかし、歳出改革と賃上げの実現は机上の空論にすぎませんし、仮に実現してもそこから支援金を取るわけで、国民からすれば『賃上げして、そのぶんをピンハネするのか』と反発したくなるのも当然でしょう」(経済担当記者)

 

「増税」という言葉ではなく「支援金」という名称にし、しかも医療保険に上乗せして徴収することも姑息だが、「500円」は所得や加入する医療保険によって上振れすることが想定されている。

 

 国民民主党の玉木雄一郎代表は、8日、自身の『X』に、《「国民1人当たり500円弱」と言う数字に意味はない。健康保険料を払っている人の負担額がいくら増えるかを伝えるべき。》として、以下のような数字を投稿した。

 

■被保険者1人当たりの負担額
・協会けんぽ 月額1,025円
・組合健保 月額1,472円
・共済組合 月額1,637円
(日本総研・西沢和彦理事の試算)

 

「『1人当たり』という実態と乖離した数字をあげたことに加え、『賃上げ』を前提にしていることも批判の的です。

 

 早くも大幅賃上げを発表している大手企業があるのは確かですが、全企業の99.7%を占める中小企業では、政府の税控除があっても賃上げはほとんど進んでいません。今年、どれほどの賃上げが実現するか、明るい見通しがあるとはいえないでしょう。

 

 また、物価上昇に賃金上昇が追いついていない状況も相変わらずです。2月6日に厚生労働省が発表した『毎月勤労統計調査(速報、従業員5人以上の事業所)』によると、実質賃金は前年比1.9%減で、21カ月連続のマイナスとなりました。

 

 物価上昇に賃金の伸びが追いつかない状態が続けば、『今までの暮らしが維持できない』ことになります」(同)

 

 これでは、「ピンハネ」と批判されるのも当然だろう。子育て支援による負担で、少子化がさらに進まなければいいのだが――。

( SmartFLASH )

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