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馳浩知事 定例会見1年以上開かれず…マスコミとの“ギクシャク”のワケ
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.02.23 16:30 最終更新日:2024.02.23 16:31
石川県が2024年度当初予算案に計上した大阪・関西万博関連の「国際文化交流を進める事業費」の1000万円。予算案発表の2月15日から1週間以上経つが、物議を醸し続けている。
「この事業予算は、2023年の夏に知事が訪韓して交流を深めた韓国・全北特別自治道へ県文化団体の派遣を行うための予算で、万博事業に直接支出するものではありません。しかし能登半島地震からの復旧復興が思うに進まない地域もあり、今なお多くの被災者が避難所で生活していることから『万博より地震対応に予算を使うべきだ』と県民から批判の声が上がっているのです。
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馳浩知事が記者会見で『私は大阪維新の顧問。馬場(伸幸)代表、松井(一郎)さん、吉村(洋文・大阪府)知事、また橋下(徹)さんとも古い友人です』『私は維新の会の顧問です』と言ったことも『個人的なつながりの支出なのか』と火に油を注ぐことになりました」(政治部記者)
さらにはSNSに「石川県に寄付したのは無駄ということ」など、寄付金や義援金が使われているかのような書き込みもあったことから県民は知事に対して疑心暗鬼になっている。
「県の関係者もピリピリしているようです。2月22日の朝日新聞デジタルがその様子をこう報じています。『万博施設の建設費が当初想定の2倍近い最大2350億円に膨らんだことについて『身の丈の範囲か』と朝日新聞が問うと、馳知事は『私が万博担当大臣になったような質問で、知事という身の丈にあった答弁をさせていただければ』と述べ、明言しなかった。会見終了後、内田滋一総務部長は朝日新聞に対し、『地震で大変な時に、そういうこと(取り上げること)やめてください』と語気を荒らげる場面もあった』という内容です。なんとも荒んだ会見だったようです」(週刊誌記者)
しかし馳知事自身も今回の騒動では説明不足や発信力不足を認識しているようで、公式「X」で「石川県の令和6年度当初予算案に関して、一部、目的がうまく伝わらず誤解された内容が広がってしまいました。大変申し訳ありませんでした」として「『大阪・関西万博を見据えた国際文化交流の推進(1000万円)』は、ネット上で取り上げられているような万博への寄付金ではありません。
石川県の文化団体を、長年の友好交流地域である「韓国・全北特別自治道(旧・全羅北道)」に派遣して石川県の文化を知っていただくための事業であり、国の万博国際交流プログラムからも支援いただき実施します」と釈明している。
こうした知事とマスコミの「ボタンのかけ違い」を地元関係者は「馳知事と県政担当記者との間でこの1年、月に1回の定例会見がずっと行われず、『随意会見』という形で開催されています。このギクシャクにも原因があると思います」という。
1年前に何があったのか。発端は2022年10月に全国公開されたドキュメンタリー映画『裸のムラ』(石川テレビ製作)だ。
「映画は、27年の長期県政になった谷本正憲前知事から、衆議院議員だった馳浩氏が新知事に就任することになった県庁内や一般市民の方々を取材しています。そのなかで県職員の映像が流れるのですが、県はこれを『無断使用で肖像権の侵害にあたる』と主張したのです。いっぽうの石川テレビは『公務員なので肖像権侵害にはあたらない』として折り合いがつかず、知事が公約にしていた定例記者会見の中止が続いています」(同前)
2月21日の記者会見でも記者から、「昨年の2月20日が知事最後の定例会見になっているが」と見解を聞かれた馳知事は「私は石川テレビの社長に(知事定例会見に)来ていただくことをお願いし、日程調整をいまだにしている」として、ボールは石川テレビにあると語った。未曾有の災害に見舞われた県民のためにも、早い解決が望まれる。
( SmartFLASH )