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「世の中すっかり『ポストコロナ』なのに」5類移行からまもなく1年、首相会見いまだ「記者人数制限」の謎
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.03.28 20:00 最終更新日:2024.03.28 20:02
3月28日午前、参院予算委員会で、岸田文雄首相と全閣僚が出席する締めくくり質疑がおこなわれたが、自民党安倍派の政治資金パーティー裏金事件に関する「岸田首相聞き取り調査」の開示をめぐり紛糾。委員会の開始が2時間遅れ、その後もたびたび中断するなど、混乱を極めた。
「すったもんだの末に、自民党は、岸田首相が安倍派の幹部4人におこなった聴取内容を近く報告することを立憲民主党に伝え、28日の参院予算委員会と本会議で新年度予算案を採決することで、合意に至りました。本会議採決後、首相官邸で岸田首相の記者会見がおこなわれます」(政治担当記者)
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記者会見はテレビ中継もされるが、首相と相対する報道各社の記者が座る席が、スカスカなことが目につく。
「新型コロナウイルスの影響です」と民放テレビ政治担当記者はいうが、新型コロナウイルスの、感染法上の分類が「5類」になったのは2023年5月8日。まもなく1年になるが……。
「コロナ禍前は、約130席が用意されていました。これが、コロナウイルスが猛威をふるい始めた2020年4月からは約30席になり、5類に分類されてからは50席に回復しました。新聞労連は人数制限の解除を要求していますが、官邸サイドは『コロナの感染は収まっていない』などの理由で、現状維持としています」(政治ジャーナリスト)
3月28日の首相会見に先駆け、総理大臣官邸報道室は「岸田内閣総理大臣記者会見への参加について」というリリースを出している。そこには「留意事項」として《いわゆる3つの「密」を避けるため、会見室においてはペン記者は各社1ペンでお願いします》《新型コロナウイルス感染防止のため、体調の悪い方は出席を控えてください》《消毒用アルコールを御利用ください》などの指示が書いてあった。
たしかに、まだまだ油断ができない新型コロナウイルスだが、「世の中はすっかり『ポストコロナ』の日常を送っているのにね」(政治部記者)という声も聞こえてくる。官邸だけが時代に取り残されているということか。
( SmartFLASH )