社会・政治
自民党、「政策活動費」改正めぐり右往左往…二階元幹事長は5年で50億円、“便利に使えるカネ” どう対処するのか
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.05.08 15:49 最終更新日:2024.05.08 16:02
4月28日投開票の衆院3補選で “全敗” した自民党。国民感覚からズレまくっている自民党の「政治とカネ」に、国民は「投票」でNOを突きつけたかたちだ。
これを受け、岸田文雄首相は30日、首相官邸で記者団に「自民党の政治資金の問題が、大きく重く足を引っ張ったことについては、申し訳なく思っている」と陳謝した。
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「岸田首相もかなり危機感を持っています。大型連休を利用してフランス、ブラジル、パラグアイを訪問しましたが、帰国直後、自ら国会に出向き、浜田靖一国会対策委員長に改正案提出に向けた環境整備を指示しました。
その後も党本部で森山裕総務会長と会談。さらに麻生太郎副総裁、茂木敏充幹事長と3者会談をして、今国会中の政治資金規正法の改正実現に決意を見せていました」(政治担当記者)
今回の改正でもっとも注目されているのは、政党から議員個人に支給される「政策活動費」の透明性だ。
現在、政策活動費は使途を報告する義務がない。
自民党の二階俊博元幹事長が5年間で約50億円を受領していたことがわかり、未使用分の有無や脱税疑惑が国会で取り沙汰された。また、2022年分の政治資金収支報告書によると、茂木幹事長ら党幹部15人に約14億円が支出されている。
ここにメスが入らないと国民は納得しない。しかし、自民党が繰り出す案はスッキリしない。
「改正に向けて、自民党は政策活動費を支出項目ごとに金額を開示する案を示しました。支出の詳細をなんとか伏せておきたい魂胆が丸見えです。
一方、補選を “全勝” した立憲民主党は勢いに乗り、安住淳国会対策委員長が『政策活動費は全面開示しなければ意味がない。項目ごとに何億円というのではなく、全面開示だ』と主張しています。
今後、自民が出す改正案を国民が『後ろ向き』と見れば、岸田首相の最後の賭けとなる6月の解散総選挙なんてできるはずがありません。敗北必至ですから」(同)
こうしたグダグダの自民党に、SNSには、
《人から集めた金は、一円から公開すべきだ》
《国民に養われている分際で、何を言っているのか?》
《政策活動費、全額領収書添付、使途は全て公開が当たり前でしょ。税金原資なんだから》
と激憤のコメントが殺到していた。
「若手議員からは “岸田サプライズ” として全面公開に踏み切ることに期待する声もあがっていますが、党内には便利に使えるカネを失うことへの抵抗はかなり強いですね」(自民党関係者)
岸田首相の「判断」を国民が注視している。
( SmartFLASH )