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「民主党時代は株価8000円台」菅前首相 “アベノミクスの成果” 強調するも批判殺到…麻生政権下では「7000円代」の大ブーメラン
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.05.28 15:55 最終更新日:2024.05.28 16:15
5月27日、自民党の菅義偉前首相が宮城県仙台市内のホテルで「ふるさと東北への想い~地方創生が拓く未来」と題する講演をおこない、そのなかで「アベノミクス」批判に反論する発言があった。
「講演の冒頭で、菅氏は『第2次安倍政権を作ったとき、仙台で降りて安倍さんに電話をして(総裁選)出馬への決意を強く求めたことを思い浮かべる』と当時に思いを馳せ、首相在任中にふるさと納税の提唱、携帯電話料金の引き下げ、不妊治療の保険適用、コロナ禍のワクチン接種などでリーダーシップを発揮したことを紹介。そのなかでアベノミクスの成果を強調したのです」(政治担当記者)
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FNNプライムオンラインによれば、菅氏は、アベノミクスについて「失敗だといろいろ言われてきた」としつつ、「民主党政権のときは株価が8000円台だったが、アベノミクスという経済政策を取り込んで、2年で株価は2万円になった。それを引き継いだ私の(政権の)ときに3万円になった。そして、今は4万円だ」と語ったという。
「菅氏は株価に “痛恨の思い” があるんです。2021年9月3日、自民党役員会で菅氏が党総裁選に立候補しないことを表明すると、日経平均株価は急騰。
終値は、前日比584円60銭高の2万9128円11銭、週をまたいだ6日の終値も前週末比531円78銭高の2万9659円89銭で取引を終え、2営業日で、実に1116円超の上げ幅となったのです。
そうした経験もあり、2024年3月4日、日経平均株価が初めて4万円を超えたことは感無量だったのでしょう」(同)
だが、この菅氏の発言を報じたYahoo!ニュースのコメント欄には
《株価が上がったから国は豊かになったのかい?》
《アベノミクスは株主や投資家には恩恵を与えたが庶民は恩恵を受けられなかった》
《そもそも政治は日経平均を上げることが目的なのか? 国民の生活を守ることが目的じゃないのか?》
といった批判が殺到。さらには《株価は民主党政権で下がったわけではない。第1次安倍政権~福田政権~麻生政権で暴落して、麻生政権では最低の7054円を付けた》と菅氏の発言そのものに疑問を突きつける書き込みもあった。
たしかに、麻生首相時代の2009年3月10日、日経平均株価は7054円98銭をつけている。これは、バブル崩壊後の最安値で、1989年の史上最高値(3万8915円87銭)の5分の1以下にまで落ち込んでいる。
菅氏の発言は大ブーメランとなってしまったようだ。
( SmartFLASH )