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「80億円違法集金」“色仕掛け美女”容疑者の卑劣な態度急変LINE…40代被害者は負債900万円で怒りの訴訟

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.03 06:00 最終更新日:2024.07.03 06:00

「80億円違法集金」“色仕掛け美女”容疑者の卑劣な態度急変LINE…40代被害者は負債900万円で怒りの訴訟

「ザ・グランシールド」の営業社員だった佐武敬子容疑者(右)

 

「年利20%で元本保証」

 

 この謳い文句で、約1300人に社債を購入させ、総額約80億円を違法集金していた資産コンサルティング会社「ザ・グランシールド」。5月14日に逮捕された社長の中村佳敬(よしたか)容疑者をはじめ、これまで同社社員9名が逮捕されている。また、社債の発行元の信用保証会社「トラステール」社長の高橋章容疑者らも逮捕された。

 

 逮捕から約2カ月が経過したが、まだ多くの被害者が頭を抱えたままだ――。

 

 

「グランシールド社の手口としては、中村容疑者の“愛人”でもあった秋元(旧姓・渡部)宙美容疑者、佐武敬子容疑者らが“色仕掛け”も交えながら、男性の顧客から多額の集金をおこなっていたのが特徴的でした。集金額はこの2人だけで、40億円超だったとされています」(社会部記者)

 

 中村容疑者が通っていたキャバクラから“スカウト”し、営業社員になったという佐武容疑者。顧客に対して、社債の配当による自身の羽振りのよさをたびたび自慢し、信用を得ていたという。

 

「『私も多額のトラステール社債を持っている』と教えられました」。こう話すのは、都内在住の40代会社員の男性・Aさんだ。「彼女が目の前でネットバンキングの口座にログインし、多額の配当金が振り込まれているのを見せられて、信じてしまいました」

 

 2019年11月に知人の紹介で佐武容疑者と出会ったAさんは、1口900万円の社債を2度購入。合計1800万円をグランシールド社に預けていたが、その後、配当が支払われなくなり、元本もいっさい戻ってこなかった。

 

「会話の距離感は近かったですが、私に対しては“過激な色仕掛け”はなかったと思います。最初のころは、LINEのやり取りも非常にレスポンスが早く、生命保険のことなど親身に相談に乗ってくれた印象でした。

 

 1度、トラステール社債を購入した後、2021年に2度めの社債購入を勧められましたが、そのころには佐武容疑者は『虎ノ門ヒルズレジデンス』に引っ越すなど豪勢な生活をしており、虎ノ門ヒルズ内のカフェで社債の説明などを受けました。

 

 彼女自身も5000万円分ほど、社債を購入していると自称していましたね」(Aさん)

 

 社債を購入してから、2022年までは年2回に分けて、配当が支払われていたという。

 

 だが、実際にはトラステール社は業務実態がまったくなく、社債は紙クズ同然だった。それでも、佐武容疑者は自身が購入したかのように「社債券」をAさんに見せるなど、入念に“証拠”作りをしていたという。

 

「最初に支払いが遅れたのは、2023年3月でした。トラステール社の都合で、2週間ほど支払いが遅れるとのことでしたが、延期後に約束した支払い予定日にも入金はありませんでした。

 

 このときから、佐武容疑者は体調不良を言い訳にLINEの返事が滞りがちになりました。

 

 その後、支払い予定日はどんどんと延期していきました。こちらから『対面できちんと説明してほしい』とお願いしても、佐武容疑者は『療養中だから』と、ほとんど取り合わなくなりました。

 

 トラステール社の信頼性に疑いがあることを伝えると、ついには『鬱状態』を言い訳にして、佐武容疑者は返事を全く寄こさなくなったんです。唯一返ってきたのは、『買ってます』と自分自身も社債を持っているというアピールだけでした」(同前)

 

 グランシールド社から社債への対応はほとんどなく、そのまま泣き寝入り状態になったという。

 

 現在、Aさんは同社の被害者による集団訴訟に参加している。しかし、被害額が戻ってくる保証はまったくないという。

 

「1度めは自分の貯金を注ぎ込んで社債を購入しましたが、2度めの購入時は配当が得られていたことから、それをもとに返済できると考えて、各銀行から900万円を借り入れて購入していたんです。

 

 しかし、その後に配当があったのは1回、180万円だけでした。そのため、約700万円の残債が生じてしまいました。

 

 親に頼み込んで200万円を貸してもらい、銀行から借りた残りの約500万円をなんとか毎月返済していっていますが、金利が高いためにほとんど残債額は減りません。

 

 貯金もなくなり、今後の人生設計は完全に狂ってしまいました……。

 

 いまなら、そんなうまい話はありえないと思えますが、あのころの自分は完全に佐武容疑者の姿を見て、信じてしまっていたんです」(同前)

 

 容疑者らに、被害者の莫大な損害を償うことができるのだろうか。

( SmartFLASH )

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