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茨城県水戸市が初の「警戒区域」指定へ「六代目山口組」との抗争終結へ向け始まる「絆會」包囲網

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.03 17:58 最終更新日:2024.07.03 17:58

茨城県水戸市が初の「警戒区域」指定へ「六代目山口組」との抗争終結へ向け始まる「絆會」包囲網

絆會の織田絆誠会長(2017年撮影)

 

 6月21日、暴力団関係者の間で一斉に連絡が入った。

 

《本日21日から水戸市が警戒区域になりました。組織の事務所や拠点がある大阪市、神戸市、水戸市、名古屋市などを『警戒区域』とし、活動を規制。組員らはおおむね5人以上で集まることや、事務所の使用、対立組員への付きまといなどが禁止され、違反すると逮捕される》

 

 暴力団対策法に基づき、これまでに神戸市や名古屋市など、全国のさまざまな地域で「警戒区域」が指定されたことはあった。だが、茨城県水戸市が指定されたのは、初めてのこと。ある暴力団関係者はこう話す。

 

 

「もともと水戸市には松葉会の事務所と住吉会の事務所がありましたが、現在は六代目山口組の事務所もあり、いくつかの組織が共存している状態です。これまでは組織同士で小競り合いはありましたが、大きな抗争事件などは起こっていなかったので、警戒区域に指定されることはありませんでした」

 

“異変”が起こったのは、2022年1月。水戸市内の六代目山口組系組織の事務所で、幹部の一人が射殺された事件が発生。2024年4月には、同事件の容疑で、絆會ナンバー2だった金澤成樹(本名・金成行)被告が逮捕された。こうしたことが、指定の大きな要因になったのだ。

 

 六代目山口組と絆會をめぐっては、2022年5月に三重県で六代目山口組系組員が絆會の組員を銃撃する事件が発生。また2023年4月には、神戸市のラーメン店で、店長だった六代目山口組系組長を射殺したとして、絆會の幹部らが2024年6月に逮捕されていた。そのため両組織は抗争状態にあるとして、2024年6月に「特定抗争指定暴力団」に指定された。指定したのは、茨城のほか各組織の関係先がある大阪、愛知、三重、兵庫、滋賀の6府県の公安委員会だ。

 

 今回、初めて警戒区域に指定された水戸市の広報係を管轄する「みとの魅力発信課」担当者はこう話す。

 

「警戒区域に指定されたことは、新聞の記事で知りました。関係する部署に聞きましたが、現在までのところ、とくに何か影響が出ていることはありません。殺人事件が起こってから暴力団事務所を解体したところもありますから」

 

 とはいえ、これで抗争状態がなくなったわけではない。前出の暴力団関係者は、警察の狙いをこう話す。

 

「現在、警察は、絆會織田絆誠(よしのり)会長の逮捕を狙っているとみられています。警察は『一連の抗争事件は、単独でおこなったのではなく、組織として指示を出したのではないか』とみており、織田会長の使用者責任を追及するでしょう。織田会長が逮捕されることになれば、絆會の勢力は急速に弱まります。

 

 そのために、警戒区域を北関東まで広げて、全国的に注意喚起を促し、織田会長を追い詰める狙いがあるのだと思います」

 

 水戸市の警戒区域が解け、平穏が訪れるのはいつになるだろうか。

( SmartFLASH )

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