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「気持ち悪い!」新紙幣、一万円札と千円札で「1」のフォントなぜ違う?財務省担当者が明かした「デザインと発行日」の理由
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.04 13:25 最終更新日:2024.07.04 13:30
7月3日に発行された新紙幣は、日本銀行前の長蛇の列の様子を含めて大いに話題になっている。最も注目されているのは、新一万円札の顔となった渋沢栄一だろうが、実はそれ以外にも、注目されている“ポイント”がある。発行から一夜明けた7月4日に話題になっているのは、Xへのこんな投稿だ。
《新紙幣、千円の「1」はただの棒で1万円の「1」が折れ曲がってるやつなの、キモすぎ!!!!!!!!!!!》
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この投稿には、4日現在で17万ものイイねがついている。確かに、旧紙幣ではなかったフォントの違いが、分かりやすく表われている。どうしてフォントを変えたのか――。新紙幣の発行を管轄する財務省の担当者に聞いた。
財務省広報はフォントについてこう答えてくれた。
「新一万円札は“ひげ”が付いた1、新千円札は“ひげ”が付かない1にしました。フォントを変えたのは、見ただけで一万円と千円の区別をつけやすくするため、という狙いです。つまり、識別性の向上を図りました」
まずはこう答える担当者。しかしよく聞いてみると、識別性の向上にはほかの工夫もなされていたのだ。
「見ただけでなく、触ってもその違いがわかるように、目の不自由な人にもわかり易い紙幣です。加えて漢数字と洋数字の大きさを逆転しています。これは、外国人が見てもわかり易いユニバーサルデザインにするためです」
現在、円安の影響もあってか日本には多くの外国人観光客が訪れている。今後も増えるだろう外国人のために、洋数字の方を強調し、そのうえで一万円札と千円札の違いを明瞭にしていたのだ。新紙幣のデザインの設計に、グローバル化の波が押し寄せていたのだ。
新紙幣に関する疑問はこれだけではない。発行日は7月3日の水曜日だが、前回は2004年の11月1日。今年の7月は1日月曜から始まり、「月曜の1日から発行したほうが区切りが良いのでは?」とする向きもある。発行日をこの日にしたのには、どのような経緯があったのだろうか。前出の担当者が続ける。
「もともと新紙幣発行が決まったのは、2019年4月9日のことでした。この時点では『2024年の上期に出す』という大まかなスケジュールのみが決まっていた。2023年6月28日にはもう少し具体化し、発行日は2024年7月の前半まで絞られました。さらに約半年後の2023年12月12日に、正式に2024年7月3日に発行することが決まった、という経緯です。
具体的に7月3日に決まったのは、紙幣を発行する日銀が各金融機関に聞き取りを行った結果、繁忙日を避けようという目的があったためです。月初めの月曜は銀行も多忙になり、それであればと7月3日水曜日に決まりました。なので、何かの記念日であるとか、深谷市の意向とかそういったものは一切関係ありません」
今回の新紙幣は、ホログラムなどを多用した。はたして偽造対策は万全なのか。
「絶対偽造できない自信はありますよ。ただ、紙幣を識別する機械が新紙幣に追いつけるかどうかわかりません」
こう自信をにじませた担当者。ユニバーサルデザインの新紙幣が、日本人だけでなく、外国人に浸透する日も近そうだ。
( SmartFLASH )