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「客は3人が限界です」5月から再び急増中の“立ちんぼ女子”背景にホストの売掛規制の“なあなあ化”、風俗店の減少も…

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.04 14:57 最終更新日:2024.07.04 14:57

「客は3人が限界です」5月から再び急増中の“立ちんぼ女子”背景にホストの売掛規制の“なあなあ化”、風俗店の減少も…

西大久保公園付近で客を待つ女性たち(2023年3月)

 

 支払えるはずのない高額なシャンパンを次々と入れ、日常を忘れて一夜を楽しむ。そして飲み代は“ツケ”として溜まり続け、ついにクビが回らなくなる――。

 

 昨年、社会問題化したホスト業界の高額な“売掛”問題。店側の自主規制により一旦は鎮静化を見たが、今、新たな展開が生じているという。ジャーナリストの萩原ミカエル氏が語る。

 

「『売掛』とはいわゆるツケ払いですね。知らないうちに売掛、つまり店への借金がふくらみ、結局これを返済するために売春行為などに手を染める女性客が続出しました。また、一部は“頂き女子”としてパパ活をおこない、男性からお金を取ってホスト店への支払いをおこなっていました」

 

 こうした商習慣に厳しい目が向けられたホスト業界は、表向き“売掛”を辞めることになった。

 

「大手のホスト店の幹部たちが、新宿区長らと協議して自主規制団体を立ち上げました。歌舞伎町界隈の約8割、220店が加盟して、4月からは売掛金制度そのものを廃止しました。こうなると店側は常識外れの金額を女性客に請求することができなくなりました。さらに、警視庁による徹底的な“浄化作戦”をうけて、新宿の大久保公園に大量発生していた“立ちんぼ女子”、いわゆる売春行為をおこなう女性も減りました」

 

 これで歌舞伎町もすっかり“健全化”したかと思いきや……。再び“立ちんぼ女子”が増加しているという。

 

 

「背景にあるのは、売掛の実質的な復活です。例えば、前渡し金として店に事前入金をさせ、その金額分だけで遊ぶというシステムが考案されました。しかし、結局なあなあになり、現在は担当ホストが一旦、代金を自ら立て替えて清算し、客への“貸金”にするという、ほとんど売掛と変わらないシステムになってしまいました。

 

 結果、5月ころから繁華街付近で『立ちんぼ』がまた増え始めました。これはある意味、ホスト業界が低迷を脱した証明なのかもしれません」

 

 ホストクラブ通いのために、ほぼ連日、大久保公園周辺および西大久保公園で立ちんぼしているというA子さんがこう明かす。

 

「毎日午前11時くらいに、担当からラインで『今日、いくらまで仕上げられる?』みたいなメッセージがくるんです。『仕上がり』という用語は本来、ホストが店と約束するノルマみたいなものですが、要するに私はその日いくら使ってくれるのか、という意味ですね。

 

 今ではホスト好きの間で『売掛金』という言葉が禁句のようになっています。ただ、月末はホストもノルマに追われて精神的に余裕がないので、結局、『今日は60万円。これは掛けな』みたいなことを勝手に言い出すんですよ。結局、借金を作る対象が、店からホスト個人に変わっただけで、借金は残ってしまうんですよね」

 

 それでもA子さんは、少しでも借金を“返済”し、お目当てのホストに会うために路上に立ち続ける。

 

「最近はおとり捜査もあるので、なるべく遅い時間から立ってます。21時くらいかな。オジサンたちが帰る終電までだと客は3人くらいが限界。一晩で合計6万円ほどの収入ですね」

 

 そもそも売春行為は禁止されているうえに、性感染症のリスクや客とのトラブルなど、“立ちんぼ”は危険がともなう。だが、今後も“立ちんぼ女子”は増える可能性があると、前出の萩原氏は語る。

 

「今年に入ってソープランドの摘発が何件かありました。都内ではよく知られた老舗もあります。いずれも売春の場所を提供したという容疑で、従業員の女性のほとんどは、売掛金の清算のために働いていたそうです。ソープランドは一度廃業すると、新たに営業が許可されることはありません。当局は、女性が働ける場所がなければ、売掛金は自然に減ると考えているようですが、さらに危険で摘発しづらい“立ちんぼ”という営業形態に逃げる女性が増えるだけでしょう」

 

 ホストクラブの法外な料金を正さない限り、何も解決しない。

( SmartFLASH )

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