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大阪万博「最悪の状況」と韓国メディアが批判も…触れられなかった「メタンガス爆発」レストランで火気禁止ほか悲しすぎる対策
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.07.04 20:15 最終更新日:2024.07.04 20:20
開催まで290日を切った大阪万博。さまざまなトラブルやネガティブ情報が伝えられるなか、7月3日に配信された韓国・朝鮮日報の記事が話題を呼んでいる。「2兆ウォン投じた大阪万博の屈辱…前売りチケット販売は事前目標の9%」と題した記事だ。
「万博について、6カ月間で2820万人が来場し、最大3兆3667億円の経済効果が期待される “ビッグイベント” だと紹介するも、日本国内では期待どころか『大阪だけのお祭りに転落するのでは』と懸念の声が出ていると報じたんです。
前売りチケットの販売枚数が予想をはるかに下回る9%しか売れていないこと、万博会場の建設費用が、当初の1250億円から2350億円にほぼ倍増していることにも触れています。
万博協会の発表では、6月26日現在、前売りチケットは1400万枚のうち298万枚(およそ21%)売れているので、数字はやや古いですが、万博が抱える問題がわかりやすく整理された内容になっています」(週刊誌記者)
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記事では、海外パビリオンの減少についても触れられている。
「『万博の花』と言える海外パビリオンですが、参加国が自前で建てる『タイプA』について、当初60カ国と予想されたものの、インド、メキシコなど複数国が放棄する意向を示したと書かれています。
そのうえで、《このような最悪の状況でも日本政府は傍観している》として、岸田首相が昨年12月に開催された『開幕500日前イベント』に出席せず、メッセージを送っただけだった、などと指摘しているのです」(同)
朝鮮日報の記事が配信されると、日本の失態が “他山の石” だとして、韓国のネットユーザーが強く反応。《釜山(プサン)万博の誘致に失敗してよかった》といった嘲笑や同情があふれることとなった。
「大阪万博については、今回の記事で触れられなかった、もっと大きな問題が存在しています。それが、今年3月、会場となる夢洲(ゆめしま)のトイレで、溶接作業中に火花がメタンガスに引火して爆発した事故です。
事故が起きた工区は、一般廃棄物や上下水道汚泥などの最終処分場として、1985年から埋め立てが進められた場所です。ゴミには多くの有機物が含まれており、腐敗・分解する過程でメタンガスが発生するのです。
6月24日には、万博協会が会期中の安全対策を発表し、2024年2月から5月の間に、基準値を超えるメタンガスが76回も検知されていたことを明かしています」(同)
関西テレビは、海外からの参加国に取材し、多くの国から「事故があったことを聞いていない」との声が相次いだことを、6月25日に報じている。
「万博協会は、メタンガス対策として、『便器や配管の隙間をシリコン材で埋める』『換気ファンで強制換気する』『マンホールのふたに通気口を確保する』などを実施する方針です。
そして、驚くべきことに、メタンガスの噴出が危惧されるエリアでは、飲食店に火を使わせないことも明かしました。指定されたエリアは、日本や大阪の食をPRする『フューチャーライフゾーン』『西ゲートゾーン』ですから、いったいなんのための万博なのかと疑問を持たざるをえません。
いずれにせよ、その場しのぎがこれ以上続くようでは、参加国の不信感はぬぐえないでしょう。このままでは撤退する国がもっと増えそうです」(同)
万博協会は、会期中、「メタンガス濃度」を毎日発表することも明かした。世界中から観光客がやってくる万博で、日本がさらに恥をかかなかればいいのだが――。
( SmartFLASH )