熊本県人吉市の人吉市立第一中学校で7月19日、一部の生徒が水泳の授業に遅れたことから、男性体育教諭が同じクラスの男女生徒26人に「連帯責任」として、25mプールのプールサイドを裸足で5周走らせ、さらに「準備体操」として2周走らせていたことが明らかになった。
「水泳の授業終了後、数人の生徒が保健室で治療を受けたところ、足の裏に水ぶくれがあった生徒もいて、5人が医療機関を受診したということです。そのうちの1人は、翌日の熊本県中学校総合体育大会に出場予定でしたが、棄権したそうです」(週刊誌記者)
けがをした生徒の1日も早い回復を願うばかりだが、どのような経緯だったのか、人吉市教育委員会に詳細を聞いた。
「(事案が発生した)19日は午前中が授業で、午後からは1学期の終業式が予定されていました。プール授業は9時30分から行なわれ、生徒の一部が遅れたことからプールサイドを走らせたということです。ただ、教諭は『連帯責任』という言葉は使っていなかったといいます。そして、21日の保護者説明会で『けがをした生徒には申し訳ない。教師として生徒に寄り添った指導をすべきで、一時の気持ちで(指導を)してしまった』と謝罪しました。保護者からは『なぜ状況判断ができなかったのか』などの厳しい意見が出ました」
校長も、「不適切な指導によって、生徒に痛くつらい思いをさせてしまい大変申し訳ない。二度と繰り返さないよう学校改善に努める」と話したという。
体育教師自身は「連帯責任」という言葉は使っていなかったということだが、体罰とも取れる行為を生徒にしたことは明らかだ。
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Xでも、激しい批判が沸き起こっている。
《状況判断とかいう問題じゃなく、「連帯責任」とか「罰」って発想がもうアウト》
《県中総体出場を棄権した生徒が気の毒です》
《その学校ではまだ昭和が終わっていないようだ》
《連帯責任で校長や教頭と共にプールサイド走らせろ》
教育評論家の親野智可等氏は2023年4月20日、自身のInstagramに《連帯責任で罰を受けると、ちゃんとやっている子は「自分はちゃんとやってるのに、なぜ罰を受けるの」と感じて、がんばる気持ちがなくなります。そして、できない子を恨んだりバカにしたりするようになります。また、正当に評価してくれない先生に不信感を持つようになります》とつづっている。
教育現場から、前時代的な指導方法がなくなることを願うばかりだ。
( SmartFLASH )