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「もう何周目だよ、その話題」宮崎県で震度6…またもやSNSに跋扈する “人工地震デマ” それでも信じる人たち
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.08.08 20:02 最終更新日:2024.08.08 20:02
8月8日の16時43分、宮崎県で最大震度6弱を観測する強い地震が発生した。気象庁によると、震源地は日向灘で、震源の深さは約30km、地震の規模はマグニチュード7.1だという。
「今回の地震を受けて、気象庁は初めて『南海トラフ地震臨時情報』を発表しました。南海トラフとは、静岡県の駿河湾から四国の南の海底に続く約700キロメートル、水深約4000メートルの深い溝のことを指します。
ここにはフィリピン海プレートとユーラシアプレートの境界があり、このプレートが動いて地震が発生すると、マグニチュード8クラスの超巨大なものになる可能性があります。
今回の『南海トラフ地震臨時情報』は、南海トラフ地震が起きる可能性について調べ、専門家が評価をおこなっている、ということを意味します」(社会部記者)
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今回も地震発生直後から、X上で取り沙汰されているのが、“人工地震” というデマだ。
《毎年こんなにも人工地震を起こされてるのに、全くそのことに気付かないなんて家畜もいいところだな》
《人工地震です。その証拠に先程の地震の波長を見てください》
といった、今回の地震が人工的に作られたものであるという根拠ない情報が氾濫している。
「古くは2011年の東日本大震災でも陰謀論を信じる人たちが “人工地震だ” と大騒ぎしました。2024年の元旦に発生した能登半島地震でも同様の主張が出てきましたね。このような荒唐無稽な投稿はすでに多くの人に知られており、うんざりする人たちも多いようです」(同)
実際、X上では、
《人工地震ってなんだよファンタジーじゃあるまいし》
《まだ人工地震とか言ってるやついてやばい》
《もう何周目だよ、その話題》
と、呆れている人たちが多い。
「何度もデマとして否定されてきたので、さすがに惑わされる人も減ったのではないでしょうか。
ただ、SNSでは人工地震を本気で信じる人たち同士がつながり、お互いの信念を強化してゆく『エコーチェンバー現象』が発生しています。今後も地震が起こるたびに “人工地震” を持ち出す人は出てくるでしょう。
しかし、SNSに不慣れな中高年や、10代がこうした情報に触れて鵜呑みにしてしまうのは非常に危険なので、それを否定する投稿が繰り返されるのはとても重要ではないでしょうか」(同)
南海トラフ地震臨時情報では、今後の巨大地震の可能性が指摘された。“自然の力” を軽視せず、警戒を続けてほしい。
( SmartFLASH )