2025年11月からの適用に向けて法整備が進む「排ガス規制」にともない、「原チャリ」の呼び名で親しまれてきた「原付一種(排気量50cc以下のバイク)」が消滅の危機を迎えている。
「50ccは『排ガス規制』をクリアするのが難しく、生産継続が難しくなることは昨年の段階から指摘されていました。事実、主要メーカーは50ccの新車の生産を終え次第、『新基準原付』などにシフトする方向だと、8月19日、時事通信社が伝えています。
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最高出力の規制がない現行の50ccに対して、『新基準原付』は125cc以下の小型バイクの最高出力を4キロワット以下に制御したもので、一定基準を満たした車両であれば、原付免許で運転できるようになります。
これにより、1950年代から製造販売されてきたホンダの「カブ」こと「SUPER CUB C50」などを筆頭に、すべての50cc以下の原付バイクが製造終了となる見込みです」(自動車ライター)
庶民の足として、昭和世代を中心に親しまれてきた “原チャリ” が消えゆくことに対し、X上には多くの嘆き節があがっている。
《原付がなくなるのは残念!手軽な足だったんだよね》
《原付って大きなバイクには無い良さがあるんやけどな〜。寂しいなー。》
といった声のほか、
《22年前、原チャリで福岡から上京した時。無人の高速道路入って死にかけて 広島で暴走族に追いかけられて 箱根の山道で大型トラックにかすりながら山越えて ビーノよありがとう》
《50ccの排ガス規制が技術的対応がこれ以上出来ないほど厳しすぎて&海外の原チャリ市場が軒並み125ccへシフトしちゃって、メーカーとしては作り続けられない状況ではあったんですよねー》
など、具体的な愛車のエピソードを交えた声や、業界の裏事情を指摘する意見もあった。
さらに、日本に参入したLime(ライム)社が、8月19日、電動キックボードだけでなく、座って乗るタイプの「電動シートボード」のシェアサービスを都内で始めたことを引き合いに、
《こうなってくると、電動キックボードを普及させるために、50ccの原付きを廃止に追い込んだんじゃないかと邪推してしまうな》
などの意見も寄せられた。
時代の流れによって、多くの人にとっての “青春時代の思い出” が、またひとつ過去のものとなりそうだ。
( SmartFLASH )