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斎藤元彦氏に“返り咲き”の可能性…「出直し選挙」で候補乱立、維新の“手のひら返し”がかえって“援護射撃”に
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.02 18:10 最終更新日:2024.10.02 19:05
不信任決議を受けた兵庫県の斎藤元彦前知事の失職にともなう出直しの県知事選挙で、日本維新の会が清水貴之参院議員(兵庫県選挙区)を擁立する方向で調整しているという。10月2日に「神戸新聞NEXT」などが報じた。
出直し選挙は、10月30日告示、11月17日投開票で実施されるが、斎藤前知事がすでに立候補の意向を示し、街頭活動を始めている。
ほかには共産党が推薦する医師の大澤芳清氏が出馬を表明し、稲村和美前尼崎市長が出馬する意向を示している。
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さらに、10月1日には経済産業省の元官僚で兵庫県立大学客員教授の中村稔氏が立候補する意向を表明した。中村氏は兵庫県に出向し、産業労働部長などを務めた経験があるという。
政治担当記者がこう話す。
「清水氏は元朝日放送のアナウンサーで現在、参院議員2期めですが、衆議院の兵庫8区から鞍替え出馬する予定でした。兵庫8区はこれまで、ほぼ公明党が当選してきた選挙区です。
清水氏は前回2019年の参院選はトップ当選でしたが、維新の支持率が低下していますから、当落は微妙な状況。前回の兵庫県知事選では、兵庫維新の会が出馬を打診しましたが、固辞していました。
一方、ライバルとなる中村氏は自民党県議団に支援を求めていますし、自民党側もそれに応じる方針で検討しているようです」
そもそも、斎藤前知事は3年前の知事選で、松井一郎氏や吉村洋文氏ら維新幹部の応援を受け、日本維新の会が推薦した。また、自民党県議団は県議11人が会派を離脱して斎藤氏を支援、党本部も推薦していた。
前出の記者が続ける。
「内部告発文書を誹謗中傷として、告発者を処分した斎藤氏に対して大きな批判が起きた際、当初、維新県議は斎藤氏の疑惑を調査する百条委員会の設置に全員が反対しましたが、世間から反発を受け、軌道修正せざるを得ませんでした。この問題で維新のイメージはかなり悪化。
最初は斎藤氏を支える姿勢を示したのに、今度は知事の座を奪おうと、手のひらを返したように対立候補を立てるわけですからね。普通なら1回、様子を見る場面だとは思いますが……。
それに対立候補を乱立する状況は、現職側を利する形になる可能性が高いです。7月の東京都知事選も、小池百合子都知事に対して、石丸伸二氏、蓮舫氏という三つ巴の状況になった時点で、小池氏に軍配が上がったも同然でした」
10月2日現在、斎藤氏を含めた5人が立候補する見通しだが、日本維新の会関係者も「候補者が増えれば増えるほど、斎藤氏が再選する可能性が出てくるのではないか」という心情を打ち明けた。
思わぬ“援護射撃”になりそうな、日本維新の会による清水氏の擁立について、Xでは疑問の声があがっている。
《清水か…予想はしていたが、これで斎藤元彦氏が知事に返り咲く可能性が本当に出てきたぞ。そもそも維新が候補を立てることがおかしい》
《維新が擁立した前知事の出直し選挙に、維新の国会議員を出馬させるのは、維新の場当たり選挙に振り回される構図に見える》
《西宮市長選や尼崎市長選みたいに、勝ち目のない人を担ぎ上げてきて結果的に現職や後継者を有利にさせた事もありましたし、維新って本当に首長選のセンス無いな…って思います》
9月30日に兵庫県知事を失職した斎藤氏は、同日に自身のXに自らの写真を添えて《おはようございます。今朝、私の地元、神戸市須磨で街頭活動させて頂きました。今日から新たなスタートです》と投稿。それには、11万以上の「いいね!」がついていた。
連日、駅に“辻立ち”する斎藤氏は、もしや本当に再選を果たすのかーー。
( SmartFLASH )
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