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石破首相、前言撤回し「裏金議員」非公認へ…萩生田光一氏に降りかかる「旧統一教会」とのダブルパンチで“落選”の危機
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.07 19:30 最終更新日:2024.10.09 19:36
「私はこれまで一貫して、政治資金の問題に対する国民の不信や怒りに対し、党としてきちんと対応することが必要だと申し上げてきた」
10月6日、石破茂首相は、衆院選に際し、いわゆる“裏金議員”の一部を非公認とする、と発表した。だが、その“決断”に、党内からは激しい反発が渦巻いている。
「非公認となったのは、『党員資格停止』の処分を受けた議員です。これに該当するのが、下村博文元文部科学相、西村康稔(やすとし)元経済産業相、高木毅元国会対策委員長の3人。加えて、1年間の『党の役職停止』の処分が継続していて、なおかつ政治倫理審査会での説明をおこなっていない議員も対象です。これには、萩生田光一元政務調査会長、平沢勝栄元復興相、三ツ林裕巳(ひろみ)衆議院議員の3人が該当します。非公認議員は、最終的には10人以上になるとみられています。
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また、政治資金収支報告書に不記載があった議員は、処分の有無にかかわらず、小選挙区と比例代表との重複立候補を認めない考えも示しました。対象は、少なくとも30人を超えるとみられます」(政治担当記者)
石破首相は就任当初、裏金議員を公認する方針とされていた。総裁選では「ルールを守る」として、「政治とカネ」の問題を徹底追及する姿勢を示していただけに、その変節ぶりに批判も大きかった。そしてさらに、今回の方針転換。またも前言をひるがえした決定に、党内から反発の声が上がるのも当然だった。
「党内不人気の石破首相は、当初、結束を重視して裏金議員も公認する考えでした。しかし、極秘に進めている衆院選の情勢調査の結果が思った以上に悪かったために、裏金問題を追及する方針に転換したとみられています。対応いかんでは、選挙で大幅に議席を減らすことになりかねませんからね」(同前)
しかし、非公認や比例との重複立候補を禁じられた議員にとって、影響は深刻だ。
「選挙で公認を受けた候補者には、党から公認料として活動費が支給され、所属議員から支援を受けたり、選挙運動の人員をサポートしてもらったりすることができます。非公認では、これらのメリットが得られず、たったひとりで戦わざるを得なくなるわけです。とくに“安倍チルドレン”など、選挙に不安のある中堅・若手議員が多い旧安倍派を中心に『すでに処分が終わっているのにゴールポストを動かすようなもの』『旧安倍派潰しだ』といった怨嗟の声があがっています」(同前)
自民党分裂の危機ともいえる混乱について、Xでは《自民党終了のお知らせ》といったワードもまで流布している。
「終了」といえば、今回、非公認の対象となっている萩生田光一氏も、窮地に立たされたひとりだ。萩生田氏は今回の非公認の決定を受け、Xの公式アカウントに「党の決定を重く受け止めている」と投稿した。
《大変厳しい判断をいただいたものと理解しております。今回の政治資金に関する問題で、国民の皆様に政治への不信感を抱かせてしまったことを深く反省しております。今後は謙虚に受け止め、誠心誠意、丁寧に説明を続けてまいります》
萩生田氏には、裏金だけではなく、ほかにも“火種”を抱えている。10月6日、Xで、実業家のひろゆき氏がこう投稿した。
《統一教会で、教会長と一緒に信者に説教をしたり、「一緒に日本を神様(教祖・文鮮明)の国にしましょう」と言ってた自民党の萩生田光一議員が、衆院選挙で非公認になる模様。統一教会とズブズブな議員が認められないのは当然だよね》
これに対し、萩生田氏の事務所は引用リツイートして、こう反論した。
《初めまして。萩生田光一事務所です。この度、X(旧Twitter)上で貴殿による当方に関する投稿を確認いたしました。該当する投稿は、当方が完全に否定している内容を基にしたものであり、事実無根の情報を含んでおり、当方の名誉を著しく毀損するものです。
総選挙が迫るこの時期に、影響力を持つ貴殿が真偽不明の情報を拡散される行為は、名誉毀損および業務妨害に該当する可能性があり、当事務所として厳重に抗議いたします。もし、該当する投稿が直ちに削除されない場合、法的措置を含む対応を検討せざるを得ません。つきましては、速やかに適切な対応を取っていただけるよう、強く要請いたします》
萩生田氏のこの投稿について、Xでは激しい非難の声が相次いでいる。
《萩生田光一氏、それは言論統制ですよ。名誉毀損にはあたりません。議員の公的言論、活動についてすでに公表されている客観的事実について意見を述べることは国民の権利です。ここで言う名誉とは個人感情を含みません》
《事実無根じゃない情報を含んでるってどれが事実でどれが事実無根なのかを具体的に説明して、潔白を晴らせばよい》
「萩生田氏はこれまで、政界をしぶとく生き残ってきました。森喜朗元首相にかわいがられ、菅義偉(よしひで)元首相とも気脈を通じており、小池百合子東京都知事とも近い関係にありました。そのせいで、処分後も自民党内で一定の存在感を持っていたのですが、もともと選挙には強くないんですよ。
萩生田氏が立候補予定の東京24区には、旧統一教会の問題を取材してきた有田芳生氏が立候補を表明しており、選挙戦では教団とのかかわりを厳しく追及されるでしょう。そこへもってきて、公認を得られないとなると、最悪、落選の可能性もささやかれています」(政治ジャーナリスト)
萩生田氏に逃げる場所は、もはやない――。
( SmartFLASH )