“裏金議員”たちの選挙戦が始まった――。
政治資金パーティーのパーティー券収入、2728万円を収支報告書に記載していなかったことで、1年間の党の役職停止処分を受けた萩生田光一元自民党政調会長(東京24区)。10月27日投開票の衆院選挙では、党から公認を得られず、「無所属」で戦うことになった。
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公示日の15日には、選挙区であるJR八王子駅前で第一声をあげ「ご心配をおかけし、不快な思いをさせたみなさまに、おわび申し上げます。意図して裏金を作るとか、私的流用はなく、ましてや脱税とか、そのような事実はいっさいありません」と謝罪から演説が始まった。
「萩生田氏は表情こそ神妙でしたが、選挙カーの上には、萩生田氏の後任として自民党東京都連会長になった井上信治元万博担当相や、有村治子元女性活躍担当相が並んで応援演説をしており、なんとも“豪勢な”様子でした。
さらに、事務所には石破茂首相の『必勝為書き』こそありませんでしたが、重要閣僚経験者たちの為書きがあるなど、まるで“自民党公認”候補の雰囲気でしたよ」(政治ジャーナリスト)
萩生田氏の選挙戦の“豪華さ”は、これにはとどまらなかった。選挙戦2日めの10月16日には、故・安倍晋三元首相夫人の昭恵さんが応援に駆けつけたのだ。萩生田氏の事務所の公式Instagramには《【緊急告知】本日(10/16)14:00-@八王子エルシィ 女性部総決起大会にて「安倍昭恵さん」がお越しになります》との告知文が記載されていた。この様子には、都連関係者も驚きを隠せない。
「16日、当日の昼ごろに『報道関係者のご入場はご遠慮ください』の文字とともにアップされていました。公示日翌日に、元首相夫人が応援に入るとは驚きです。
さらに17日には、高市早苗前経済安全保障担当大臣も、八王子入りして応援演説をすることが事務所公式のInstagramで発表されました。非公認なんて忘れるほど『自民党丸抱え総力戦』の様相です」
地元後援会も勢いづき、「夏の東京都知事選では小池百合子知事を応援したのだから、今度は小池さんが応援に来てほしい」と熱望する声まであがっているという。
すったもんだした「非公認」問題は、こんなにも軽いものなのか。
( SmartFLASH )