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丸川珠代氏だけじゃない!衆院選「落選危機」の “裏金議員” 19人の実名…自公過半数維持も風前の灯火【独自当落予想】

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.21 06:00 最終更新日:2024.10.21 06:00

丸川珠代氏だけじゃない!衆院選「落選危機」の “裏金議員” 19人の実名…自公過半数維持も風前の灯火【独自当落予想】

落選の危機にある丸川珠代氏(写真・長谷川新)

 

 10月15日、衆院選が公示され、27日の投開票に向け、与野党は一斉に走り出した。今回の衆院選の最大の焦点は、就任してまもない石破茂首相が国民の信任を得られるかどうかだ。

 

裏金問題、旧統一教会との関係、発足直後なのに50%前後で低迷する内閣の低支持率……。自民党にとって “逆風下” の選挙であることは間違いありません。

 

 直近4回の衆院選で、自民党は単独過半数(233議席)を上回る票を得て来ましたが、今回も単独で達成できるのか。石破首相は衆院選の勝敗ラインを『自民、公明の両党で過半数獲得』に設定しましたが、その目標が達成できるのかどうかが注目点になります」(政治部記者)

 

 

 石破首相は、国民の “信頼回復” のためか、政治資金パーティー収入で不記載のあった12人を非公認とし、公認した議員のなかでも34人を比例代表との重複立候補を認めないとした。

 

「自民を離党して無所属で出る議員も多く、今回ほど予測に苦労した経験はありません」

 

 と語るのは、政治評論家の有馬晴海氏。今回は全国289小選挙区すべてを予想していただいた。まず、有馬氏が注目するのが萩生田光一元党政調会長(東京24区)だ。不記載額は2728万円で党役職停止1年の処分を受けている。

 

「公明党が支援しないとはいえ、党内では萩生田氏の実力を評価する声は根強い。一方、立憲民主党が擁立した有田芳生氏は、直近の選挙で二度落選しており “終わった人” というイメージが強い」(以下「」内は有馬氏)

 

 ほかの “裏金議員” である西村康稔元経済産業相(兵庫9区)、平沢勝栄元復興相(東京17区)、三ッ林裕巳氏(埼玉13区)も地盤の強さから再選が見えているという。

 

「“安倍派五人衆” の1人である西村氏は、『西村王国』といわれるほど地元で支持が浸透しています。これまでの選挙ではトリプルスコアで勝って来ました。平沢氏は9期めの超ベテラン。徹底した地元活動で選挙ではダブルスコアで勝ってきました。同様に三ッ林氏も裏金事件の影響で票は減らすでしょうが、しのげるでしょう」

 

 その一方で、落選危機の非公認議員もいる。

 

「下村博文元文科相(東京11区)は赤信号です。政倫審では、裏金の実態について『知らない』『わからない』を連発し、国民を落胆させました。相手は前回と同じ阿久津幸彦氏。4回当選の元職です。下村氏は森喜朗元首相とのバトルなど、悪い材料が続いています。

 

 髙木毅元党国対委員長(福井2区)も危険信号です。福井2区には高市早苗前経済安保相の夫である山本拓氏が立っています。山本氏は強烈な髙木批判で知られ、かつて “パンツ泥棒” 疑惑も山本氏によって断定露されました。

 

 今回、山本氏は政治とカネの問題を徹底的に追及するでしょう。高市氏のネームバリューも夫の選挙で有利に働くはずです」

 

 822万円の不記載問題で戒告処分を受けた丸川珠代氏は、参院からの鞍替えで東京7区からの出馬となる。

 

「2019年の参院選東京選挙区で114万票を獲っています。しかし、それを30小選挙区で単純に割ると約4万票になり、前回の同区のトップ得票数12万票に大きく及びません。これまでなら小選挙区で落ちても、惜敗率によっては比例で復活することができ、それも想定しての参院からの鞍替えだったと思いますが、現状では丸川氏は議員になれない可能性もあります」

 

 甘利明元党幹事長(神奈川20区)もやや劣勢だ。

 

「前回、小選挙区で落選して幹事長を辞任。神奈川は増員で区割り変更がおこなわれましたが、前回敗れた旧13区から20区に地盤替え。旧13区の地盤は座間市の一部のみで、新たに地盤づくりが必要となります。年齢的にも役職的にも過去の人になりつつあり、立憲の新人女性候補相手に苦戦を強いられそうです」

 

 新閣僚のなかにも落選危機の候補がいる。牧原秀樹法務大臣(埼玉5区)だ。

 

「牧原氏は立憲の枝野幸男最高顧問相手に、小選挙区で6回落選しています。うち5回は比例で復活当選していますが、入閣後に旧統一教会との関係が新たに発覚しました。もし比例で復活できないほどの大敗をすれば、牧原氏は大臣を辞任することになります」

 

 いま全国から注目を集めているのが、“保守分裂” となった和歌山2区だ。

 

「裏金問題が直撃し、引退した二階俊博元幹事長から代替わりして三男の伸康氏が自民から出馬しています。一方の世耕弘成氏は裏金問題で離党したものの、参院のボス的存在でした。ただ、二階氏の地元への貢献度を考慮すると、世耕氏といえども簡単に牙城を崩せないのではないでしょうか」

 

 全体では、裏金議員は45人中20人が落選予測。自民にも逆風の選挙となりそうだ。

 

「自民は、解散前の255から44議席減という予測で、単独では過半数の233に大きく届きません。自公合計では237議席と、かろうじて過半数を維持できるでしょう」

 

 立憲が98議席から142議席へ大幅に伸ばすなか、自民はまさに風前の灯火だが……。

 

「離党した無所属候補が選挙で勝ち上がれば、自民党に復帰する可能性が高い。選挙後に追加公認されれば、自民党が単独過半数を取り戻す可能性もあります」

 

 まさか、それを “国民の信任” と言うつもりはないだろうが――。

 

【落選危機の “裏金議員” 19人】

和田義明(北海道5区)
藤原崇(岩手3区)
上杉謙太郎(福島3区)
中根一幸(埼玉6区)
義家弘介(神奈川16区)
丸川珠代(東京7区)
下村博文(東京11区)
小田原潔(東京21区)
細田健一(新潟2区)
髙鳥修一(新潟5区)
若林健太(長野1区)
宮沢博行(静岡3区)
青山周平(愛知12区)
中山泰秀(大阪4区)
加納陽之助(大阪10区)
宗清皇一(大阪13区)
谷川とむ(大阪19区)
世耕弘成(和歌山2区)
衛藤征士郎(大分2区)

( SmartFLASH )

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