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萩生田光一氏の「2000万円知らなかった」弁明にまだまだ残る“疑惑”…議員秘書らも「数千万のお金に無頓着なのはうらやましい」と首かしげ

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.10.26 18:08 最終更新日:2024.10.26 20:44

萩生田光一氏の「2000万円知らなかった」弁明にまだまだ残る“疑惑”…議員秘書らも「数千万のお金に無頓着なのはうらやましい」と首かしげ

演説する萩生田光一氏(写真・梅基展央)

 

 2728万円の裏金を受け取っていたとして、自民党の公認を外された萩生田光一元自民党政調会長。“裏金議員”比例区の重複立候補も認められていないため、東京24区でまさに決死の選挙戦を展開している最中だ。ところが今度は“2000万円問題”が降って湧いた。

 

「自民党本部は、森山裕幹事長の名で、非公認とされた8人それぞれに合計2000万円の活動費を政党支部に宛てて振り込んでいたことが発覚したのです。10月23日付でしんぶん赤旗がスクープし、非公認といっておきながらお金を渡すということは、“裏公認”ではないかと批判が殺到したのです」(政治部記者)

 

 これに慌てた萩生田氏は、24日に自身のSNSに動画を投稿。自民党から公示日後に振り込まれた「活動費」2000万円を返却したと報告した。

 

 

 動画の中で萩生田氏は、しんぶん赤旗が報じた23日まで、2000万円の送金があったことは「まったく存じ上げず」と否定し、送金について「執行部の判断について大変疑問を抱いています」としたうえで、「我々にとってはありがた迷惑」とまで言い切った。

 

 だが、萩生田氏の弁明に対して首をかしげるのは、国会議員の政治資金を管理した経験のある現役秘書だ。

 

「絶対とは言えませんが、金融機関は1000万円を超える入金があると、ふつう会計担当者あてに事務所から連絡が入りますからね……。もともと裏金も“鍵”のついた机の引き出しで保管して、使っていなかったそうですよね。萩生田事務所というのは、数千万単位のお金に無頓着でいられる余裕のある事務所でうらやましいなと思いますね(苦笑)」

 

 萩生田氏は現在、立憲民主党の有田芳夫氏らと議席を争うが、報道各社の世論調査によればわずかに有田氏がリードしているとされ、上記にあるように重複立候補をしていないため、選挙区で落選すれば議員の資格を失う。

 

 自民党が党規処分した非公認候補者にも、公認候補者と同等の資金援助をしたことが明らかにーー。この事実は、終盤に差し掛かった選挙動向に大きな影響を及ぼすと見られている。それだけに萩生田氏も、“執行部批判”をおこなうほど強硬な手をとった。

 

「萩生田さんの行くところ行くところ、彼に批判的な有権者らによって『裏金2728万円』という大弾幕が掲げられています。萩生田さんも釈明に次ぐ釈明で、安倍昭恵さんら応援も大量に投入していますが、かなり苦しい情勢ですね。

 

 動画の中で語った『報道まで活動費が振り込まれたことを知らなかった』という発言は、やはり信じている人が少ないですよ。活動費送金問題を報じたのはしんぶん赤旗の三浦誠赤旗社会部長ですが、同氏はSNSで、萩生田さんへの質問書は21日に送ったと投稿しています。

 

 選挙中とはいえ赤旗からの質問書を、萩生田さんが見ないはずがない。それに、活動費は党支部全体に送られているもので、支部長である萩生田さんが勝手に返金できるのもおかしな話です。もし、この2000万円に係わりたくないなら、萩生田さんが支部長を辞めれば済む話ですよ」(政治部記者)

 

 実際、同じ処分を受けた西村康稔元経済産業相は、自身が支部長だった党支部を閉鎖し、銀行口座も解約したために活動費は振り込まれていないと、自身のSNSに投稿している。

 

「萩生田さんは裏金問題で訂正報告をした政治資金報告書でも、当初は不明が連記された状態で批判を浴び、再訂正した報告書を提出しています。しかし、その再訂正した報告書でも同日に130万円を超える飲食店の領収書を提出し、『付けの3回分をまとめて支払った』と釈明しました。

 

 これがもし個人や法人の税務申告であれば、使用実態を明確にするために使った日付と金額を適用欄に連記するように税務署から指導されるはず。萩生田氏は、自身の裏金問題で政治不信を招いてしまったと何度も謝罪をしていましたが、もう少し、事務所の金銭管理を厳格化した方が良いと思いますね」(同前)

 

 これで落選しても、自業自得か……。

( SmartFLASH )

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