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兵庫県知事選スタート「パワハラ&おねだり報道」前知事候補出陣式に“斎藤ガールズ”殺到の“カオス”
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.11.01 11:43 最終更新日:2024.11.01 11:43
自民党が大敗した、10月27日の衆院選。同じく票を落としたとして注目されているのが、日本維新の会だ。背景の分析はいまだ進んでいないが、大きな要因のひとつに、兵庫県・斎藤元彦前知事に関する報道があるのは間違いなさそうだ。
「県の職員が自死したとみられるパワハラ問題、そして、県産品を自分の懐に入れようとしたという“おねだり疑惑”。県内のみならず、日本中から、説明責任と知事辞任の要望が寄せられていたにもかかわらず、決して職を辞さない斎藤氏の姿勢に批判が殺到しました。その強硬な姿勢は『鋼のメンタル』とまで揶揄されたほどです。
この斎藤氏を2021年の知事選で推薦したのが、日本維新の会です。そのため衆院選前から、維新の支持率は下落が顕著になっていました。こうしたことを受けてか、日本維新の会の吉村洋文共同代表は、9月26日の会見で『一線を越えており、政党として認めてはいけない』と、斎藤氏の“告発者つぶし”を断罪していました。
こうしたなか、兵庫県議会の全会派・全議員から不信任決議を受け、斎藤氏が自動失職したのが9月30日。その後は、『駅立ち』で支持者へ訴える一方で、立て続けのテレビ出演が目立ちました」(政治担当記者)
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不信任決議がなされたのは9月19日。斎藤知事のテレビ“はしご出演”は、翌20日から始まった。
「20日夜にはNHKの報道番組に、翌21日には日本テレビ系の情報番組『ウェークアップ!』に生出演したのです。それ以降も、ネット番組や地方局などに生出演を重ねました。しかし、テレビでもそれまでと同じく、自身の非を認めず、知事時代の実績ばかりアピールする姿勢に『自己弁護ばかりだ』と、さらに批判が殺到することになりました」(同前)
こうした批判を浴びながらも、ネット上では一部の熱烈な支持者が盛り上がっている。知事選告示日の10月31日、県庁所在地の神戸市を訪れると、逆風のなかで再選を狙う斎藤氏の姿と、それを取り巻く“カオス”な光景が広がっていた。
「斎藤氏の出陣式に集まった聴衆は、300人ほどでしょうか。衆院選でもなかなか見られなかった大観衆で、驚きました。斎藤氏は『メディアの報道に負けるな、とのご意見もあります』『斎藤か、斎藤以外か。私はその戦いに負けるわけにはいかないです』などと語っていました。彼が口を開くと『そうだ!』『がんばれ!』などと声援が飛びかいました。その半数以上は女性。“斎藤ガールズ”とでもいったところでしょうか」(現地記者)
斎藤氏に応援の声が集まった一方、現地を取材した報道陣には、思わぬ“火の粉”が飛んでくることもあったという。
「『○○新聞! ちゃんと報道しろよ!』などと、支持者が叱咤してくるんです。こんな演説現場、そうそうないですよ。支持者の多くは、報道の姿勢に不満があるようでした。演説現場には、NHKから国民を守る党の党首・立花孝志氏がいました。『いま、斎藤さんが力強い目であいさつしてくれたんですよ』と語り、涙を流す場面もありました。
立花氏は自身も兵庫県知事選に出馬していますが、自らの当選を目的とせず、斎藤氏を当選させたいと明言しています。つまり、斎藤氏を応援するために立候補し、演説していたのです。こうした光景も含めて、とにかくカオスでした」(同前)
11月17日投開票の兵庫県知事選には斎藤氏、立花氏のほか、元尼崎市長の稲村和美氏、前参院議員の清水貴之氏、医師の大沢芳清氏、レコード会社社長の福本繁幸氏、ニュース分析会社社長の木島洋嗣氏の、過去最多となる7人が立候補している。この候補者乱立も、カオスぶりに拍車をかけているようだ。
( SmartFLASH )