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「食品だけでも減税してくれ」飲食料品「282品目値上げ」で切実な声…“手取り増”議論高まるなか
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.11.01 16:39 最終更新日:2024.11.01 17:44
10月27日に投開票された衆議院総選挙での国民民主党の躍進を受けて、彼らが掲げた「手取りを増やす」の議論の高まりを見せている。
国民民主党の玉木雄一郎代表は“手取り増”の政策実現を条件に、自民党、公明党との政権協力も見据えており、実現への期待の色が帯びているが、国民生活にとっては、目の前の“苦境”のほうが大事だろうーー。
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帝国データバンクは、2024年11月以降における食品の値上げ動向と展望・見通しについて分析をおこなった結果を10月31日に発表した。
その分析結果によると、主要な食品メーカー195社における、家庭用を中心とした11月の飲食料品値上げは282品目となり、前年同月の139品目から143品目も増え、2023年12月以来、11カ月ぶりに前年を上回ったという。食品分野別では、ふりかけ製品などを中心とした「加工食品」(124品目)、次いで「菓子」(91品目)などとなっている。
経済担当記者がこう話す。
「値上げの要因は、原材料高が最も多く92.7%でした。次いで物流費、包装・資材費、円安、人件費といった値上げ要因の割合は、前年を大きく上回っています。
加工食品で言えば、JA全農ラドファは『農協ごはん』などのパックご飯を11月1日から約10〜13%値上げし、東洋水産も『マルちゃん』ブランドのパックご飯を11月1日出荷分から13〜14%値上げします。
また、菓子で言えば、ロッテは、板チョコレート各種はじめとしたチョコレート菓子70品目を11月1日出荷分から値上げします」
こうした食品値上げの報道に、Xでは国民からの切実な声があがっている。
《食品だけでも消費税減税ないし廃止してくれ〜》
《恐ろしいですよ スーパー行くと高度経済成長時の様な値上がり それも、主食になる物が これで 税が又上がれば アウトですね》
《1度賃金は上がったけどそれ以上のスピードで値上げだからマイナスのまま
税負担軽減するとかしないと手取り増えない》
物価上昇に賃金の伸びが追いつけばいいのだが、厚生労働省が10月8日に発表した毎月勤労統計調査では、名目賃金から物価変動の影響を除いた実質賃金は前年同月から0.6%減少し、3カ月ぶりにマイナスに転じている。
しかも、政府が「酷暑対策」として、3カ月限定で支給していた電気代・ガス代の補助金が10月使用分で終了するため、光熱費も11月使用分(12月請求分)から値上がりする。
政治担当記者が言う。
「例えば、東京電力の場合だと標準家庭で608円アップして8868円に上がります。ガス代も平均的な使用料では209円〜274円値上がりすると見通しです。
また、ガソリン代については、国民民主党がトリガー条項の凍結解除を主張していますが、10月29日に武藤容治経産相は否定的な見解を示しており、今のところ、見通しが立っていません。
石破茂首相は、総選挙期間中に『ガソリン代、電気代が上がって困る人には十分な支援をおこないます』と約束しましたが、支援の中身がどうなるかはこれからの与野党での協議次第になるでしょう」
トリガー条項とは、レギュラーガソリンの全国平均小売価格が3カ月連続で1リットル当たり160円を超えた場合、価格に上乗せされるガソリン税53.8円のうち25.1円を免除して、国民負担を軽減するものだが、東日本大震災の復興財源確保のために凍結されたままだ。
こうした状況のため、Xにはやはり悲痛な叫び声が投稿されている。
《電気、ガス、ガソリン代等の補助金終わって皆さん耐えられますか? 安心して年を越せますか? これから寒い冬が来ます 光熱費が上がるのに政府は国民を見殺しです また値上げに比例して消費税も高くなります 安易に命を絶つなんてしないよう頑張るしか有りません 今の政府を倒すまでは》
《政治家の皆さんへ 国民健康保険料、上限三万円引き上げ、11月からの食品の値上げ、電気代、ガス代、あらゆるものがあがり、自分を含め国民はアップアップ、何を考えていますか 国民の見えない部分は、苦しんでいます》
国民の暮らしはいったいいつになったら、良くなるのだろうか。
( SmartFLASH )