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衆院選「責任全部押し付け」身内批判の大阪・吉村知事、日本維新「代表選出馬」に噴き出す疑問…党内からも「馬場代表に頭を下げて!」

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.11.12 20:20 最終更新日:2024.11.12 20:20

衆院選「責任全部押し付け」身内批判の大阪・吉村知事、日本維新「代表選出馬」に噴き出す疑問…党内からも「馬場代表に頭を下げて!」

11月12日に代表選出馬を表明した吉村洋文大阪府知事(写真・共同通信)

 

 11月12日、日本維新の会の代表選(11月17日告示、12月1日投開票)に、大阪府知事で党共同代表の吉村洋文氏が出馬を表明した。

 

 先の衆院選では、議席数を選挙前の44議席から38議席へと減らした日本維新の会。総選挙で失速したことで、党執行部に対する“事実上の不信任”という形で、馬場伸幸代表と藤田文武幹事長は、すでに不出馬を表明している。

 

 11月8日の立候補者説明会には、当選3回の空本誠喜(せいき)衆院議員と、「大阪2区」選出で、当選2回の守島正衆院議員の関係者が出席していた。

 

 

 政治担当記者は、吉村氏の出馬表明の前にこう話していた。

 

「守島氏は吉村氏に近く、立候補を働きかけているんです。代表が守島氏や空本氏では、維新の支持率回復につながるとは考えづらく、おそらく吉村氏は出馬することになるのではないでしょうか」

 

 結果的にその形になったわけだが“支持率回復”が目されたにもかかわらず、吉村氏の出馬には、X上で疑問の声が続々とあがっている。

 

《吉村って共同代表じゃなかった?馬場に責任全部押し付けて批判側に回る薄汚い政治屋の印象。》

 

《22年8月の日本維新の代表選には、「知事の仕事、大阪維新の会代表の仕事に専念したい」として、立候補しなかった。もう専念しないってことかぁ…舐められたもんだよなぁ…肩書いくつあるよ?全部、名義貸しかよ…》

 

《吉村さんだけは知事に専念して欲しかった!万博終わるまでは!知事との両立どうすんのおおおお》

 

 なかには《もうこの人くらいしかいないもんな》と、現実的な意見も……。

 

 前出の記者がこう話す。

 

「先の衆院選では、接戦が伝えられるなかで、大阪府内の19の選挙区すべてに維新は勝利しました。吉村氏は地域政党である『大阪維新の会』代表でもあり、総選挙での“大阪全勝”を吉村氏の手柄とみる向きもあります。たしかに、国政政党である日本維新の会の顔になる人物としては、もう現時点では、吉村氏か橋下徹氏くらいしかいないといわざるを得ません」

 

 しかし、日本維新の会内部からも、吉村氏の代表就任に対する疑問の声があがっている。日本維新の会関係者がこう話す。

 

「吉村氏は党の“共同代表”なのに、橋下徹氏、前広島県安芸高田市長の石丸伸二氏らと一緒になって、馬場代表と国政維新(日本維新の会)を批判し、足を引っ張るようなことをしてきました。その吉村さんに、日本維新の会代表の資格はないのではないでしょうか」

 

 この関係者が指摘するのは、吉村氏の過去の言動についてのことだ。

 

 2024年9月8日、YouTubeチャンネル「ReHacQ-リハック-」で、吉村氏と石丸伸二氏の対談動画が公開されたが、その内容について、維新内部からも批判が起きる事態となっていたという。

 

 前提には、7月11日に橋下徹氏がXで投稿した、この発言がある。

 

《今の維新国会議員は完全に古い政治の象徴やからね。領収書の非公開を主張するわ、政治は飲みニケーションだというわ、旧文通費の使途制限や野党予備選から逃げるわ。石丸さんに国政維新をぶっ壊して無党派層を引き付ける新しい第三極を作ってもらうのが日本の政治のためやろうね》

 

 12日の出馬会見で、吉村氏はこの橋下氏の投稿に丸乗っかりしたように「民間じゃ考えられない政治、価値観、古い慣習、やり方をぶっ壊していきたいと思っています。永田町の“飲み食い政治”もなしです。壊していきます」と述べていた。前出の記者が言う。

 

「対談のなかで石丸氏は、以前に橋下徹氏が提案した『野党は一本化のために予備選をやるべき』というアイデアに賛成の立場を示しました。そのうえで、石丸氏は『もしも自分が維新の会代表だったら』と前置きしたうえで、“野党予備選”を公約にして次期衆院選を戦い、それに乗らない野党は『片っ端から殲滅していけばいい』、『(そういう)戦略を、僕ならゲーム的に考える』と話していました。

 

 それを聞いた吉村知事は『(石丸氏の発言は)カットしてもらって僕の発案に』と、前向きな態度を見せました。その後、『馬場さんに刺客を送りたかったら、大阪17区で出ますよ』という石丸氏の発言などにも、合いの手を入れながら、うなずいて聞いていたんです」

 

 当時から、前出の維新の会関係者は、吉村知事の迷走ぶりに怒りを隠せなかったという。

 

「総選挙に向けて、いまは党内が結束しなければならないときだというのに、馬場代表を批判し、国会議員団への攻撃を強める橋下氏や石丸氏まで持ち出して“身内”たたきにいそしむなんて……。

 

 吉村氏は共同代表ですよ。やっていることがおかしいと思わないんでしょうか。馬場代表が、6月の国会運営をめぐる党内説明会で『仲間を後ろから撃つことだけは控えていただきたい』と言ったのは、こういった動きを牽制していたはず」

 

 そして今回、吉村氏が代表選に出馬することについて、こう言う。

 

「資格がないのではないか、と言いましたが、現実問題として吉村氏しかいないでしょうし、彼が新代表に選ばれることも間違いないでしょう。ならば、自分がこれまで国政維新を批判してきたことについて、何らかの総括をすべきではないでしょうか。馬場代表にも頭を下げてもらいたいですね」

 

 吉村氏は、日本維新の会を再生させることができるのだろうか。

( SmartFLASH )

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