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政倫審出席表明の参院裏金議員に「選挙のためだろ」党内からも苦言…「公開」選択は2人だけの“セレモニー化”に批判殺到
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.12.05 17:10 最終更新日:2024.12.05 17:10
10月27日に投開票された衆院選では、自民党の裏金問題に関与した46人が、非公認も含めて立候補した。そのうち、当選18人に対して落選は28人という惨憺たる結果になったのだが、こうしたことから、2025年の夏に予定されている参院選でも苦戦が予想されている。
衆院選では「裏金議員は説明責任を果たしていない」という世論の反発が大きく、結果、自民党は議席を大きく減らしたことから、来夏の参院選で改選される裏金参院議員が、改めて開催が決まった政治倫理審査会(政倫審)に「我も我もと雪崩を打つように」(自民党議員秘書)出席の意思を表明している。
「3月にも参院政倫審が開かれ、32人の自民参院議員が出席を求められましたが、応じたのは世耕弘成前参院幹事長と橋本聖子元五輪相、西田昌司元政調会長代理の3人だけでした。そのため自民党内では今回の出席表明に『何を今さら。自分の選挙のためだろ』とシラケた空気が流れています」(政治担当記者)
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出席の意向を示しているのは旧安倍派の27人と伝えられている。何はともあれ、このことが政治とカネの問題究明に一歩前進となればいいのだが、どうやら今回も「セレモニー」で終わりそうである。
政倫審は原則非公開であるものの、本人の了解があれば公開することはできる。実際、衆参両院で2024年3月に開かれた政倫審は、全面公開されているのだ。にもかかわらず、今回の政倫審は勝手が異なるようで……。
「『公開』を了承したのがわずか2人だけだったからです。ほか、2人は『幹事長一任』、23人は『非公開』を希望しました。それぞれの氏名は公表されていません。
公開か非公開かは出席する議員が決められるため強制することはできませんが、身内である自民党の佐藤正久政倫審筆頭幹事からも、『非公開だと議事録も非公開になり、国民からすると何が話し合われたか一切分からなくなる。首相が言われた“国民への説明責任”という観点からも残念に思う』という苦言がありました」(前出・政治担当記者)
Xにも《なぜ非公開にする必要がある?この場は国民に対する説明の場だろ》《自民党情けない》《出席しないと同じじゃん》など批判のポストが殺到していた。
12月5日の衆院予算委員会では、立憲民主党の野田佳彦代表が「(一連の裏金裁判で)新たな事実が出てきた。再調査はしないのか」と石破茂首相に迫ったが、首相は「新たな事実だとは思っていない」と再調査を否定した。
国民がスッキリするのはいつになるのだろう。
( SmartFLASH )