社会・政治社会・政治

石破首相、中国へ「観光ビザ10年延長」の“大迎合”米国意識した露骨な日本への“懐柔策”に「コバホーク」も疑問視

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2024.12.26 16:25 最終更新日:2024.12.26 16:27

石破首相、中国へ「観光ビザ10年延長」の“大迎合”米国意識した露骨な日本への“懐柔策”に「コバホーク」も疑問視

12月16日、参院予算委員会に出席した石破茂首相(写真・長谷川 新)

 

 中国を訪問中の岩屋毅外相が12月25日、有効期限が3年と5年の2種類だった観光マルチビザ(複数回利用できる査証)を、富裕層を対象に10年間へと延長することを表明した。また、団体旅行向けビザの滞在可能日数も、15日から30日に延長させるとした。

 

「インバウンド(観光来日)の増加と、滞在日数の延長による経済効果を期待しての変更ですが、東京電力福島第1原発の処理水海洋放出を理由に全面停止した日本産水産物の輸入を、2025年前半にも再開させることを中国政府が表明したことへの“お返し”の意味合いもあります。

 

 また、岩屋外相は中国の王毅外相との会談で、2025年中の王毅氏の来日を要請しました」(政治担当記者)

 

 

 2025年1月、米国でトランプ新大統領が誕生するが、それを前に、日中が急接近しているように見える。中国の狙いは何なのか。

 

「トランプ氏は、輸入品に高関税をかける方針で、メインターゲットは中国です。そのため中国は、アメリカの同盟国である日本を取り込み、味方につけたい考えなのです。

 

 その点、石破茂首相は、1972年に日中国交正常化を成しとげた田中角栄元首相の直弟子を自任しています。つまり、中国にとって石破首相は別格の国会議員。今回の岩屋外相も、石破内閣の重要閣僚ですから、VIP級の扱いでした」(同前)

 

 まるで中国に絡め取られそうな石破内閣にも見えるが……。こうした中国の“歓迎ムード”には、自民党内からも疑義があがっているようだ。

 

 2024年9月の自民党総裁選に立候補して、石破首相(総裁)と戦った「コバホーク」こと小林鷹之衆院議員は25日、自身のXに岩屋・王会談を報じるニュースを引用しながら《ここまでビザを緩和する?》と、中国に迎合しすぎることを疑問視するポストをあげた。

 

「小林氏と同じ心配をする自民党議員も多いですよ。中国の懐柔策に乗っかっているようにも見えますからね。

 

 ただ、小林氏のポストには批判の声もあがっています。Xには《他人事みたいにおっしゃらないで下さい》《自民党内でのコンセンサスもなしにとこんな話をしてるということですか》《呑気なポストはやめた方がいい》などのリプライがあり、結果として小林氏が怒られてしまう結果になりました。石破内閣の外交姿勢に疑問を呈し、大きな賛同を得られると思った小林氏には想定外だったでしょう」(自民党関係者)

 

 内政の行き詰まりを外交で挽回しようと画策する石破首相だが、今回の岩屋訪中が、どれほど国民の理解を得られているのかは、不透明だ。

( SmartFLASH )

続きを見る

今、あなたにおすすめの記事

社会・政治一覧をもっと見る