【独自】池上彰、発足100日の石破内閣を独自採点！「政治活動資金に関してはガッカリ」と酷評する点数は？

 

　2024年10月1日に発足し、1月8日で100日を迎えた石破茂内閣。ただ、世間の関心の的となるのは、“だらし内閣” と揶揄される石破首相の言動ばかりだ。

 

「石破首相の振舞いが最初に炎上したのは、内閣発足初日、新閣僚との集合写真のモーニング姿でした。石破首相は恰幅がいいので、ベルトがお腹の下に位置してしまう。そのため、シャツがチラ見えしてだらしない印象になってしまいました。

 

　また、11月18日には、おにぎりを頬張る動画が拡散。SNSでは、大きな口を開けてひと口で食べる姿が汚いとブーイングが巻き起こりました。

 

　食事以外にも、11月11日の首相指名選挙では居眠りし、15～16日のAPECではあいさつに来た各国首脳と座って握手したことで物議を醸し、最終日には首脳集合写真の撮影に遅刻して欠席するなど、批判は枚挙にいとまがありません」（政治担当記者）

 

【関連記事：「世界で恥をさらしてる」石破首相 “だらし内閣写真” “居眠り” の次は首脳撮影に遅刻の大愚鈍】

 

　世間から厳しい風当たりを受ける石破首相だが、1月10日に配信された「ダイヤモンド・オンライン」の、ジャーナリスト・池上彰氏との対談が反響を呼んでいる。今回、池上氏がインタビューを踏まえ、改めて石破内閣を独自採点した。

 

　まず、池上氏が注視したのは、「政治とカネ」に対する石破首相のスタンスだ。2024年9月5日におこなわれた記者会見では、政策活動費に関して「可能な限り明らかにする」と断言していた。実際、同年12月24日には政治活動費の全廃に関する政治改革関連法案が可決された。

 

　ただ、インタビューしたときは「（政策活動費のなかで）開示すべきでない情報もある」と若干トーンダウン。池上氏は、この前言撤回を問題視している。

 

「総理になる前に発言していた政策はすっかり影を潜めました。『言っていたことと違うのではないか』という国民の批判・不満に十分答えていない点はマイナスです。

 

　また、旧安倍派の裏金問題に関して、『関係議員を公認しない』という一定のけじめをつけた部分は評価できると思っていたら、実際には自民党支部への政治活動資金という名目で2000万円ものお金を配っていました。これにはガッカリです。

 

　そして、これが選挙結果にも反映して自民党の敗北につながりました。今は、東京都議会の自民議員にも裏金問題があることが発覚しました。自民党総裁としてけじめをつけないと、都議選も、その直後に実施される参院選でも敗北しますよ」（以下、「」内は池上氏）

 

　石破内閣の最大の弱点といわれるのが外交政策だ。2024年12月半ばには、石破首相に先んじて故・安倍晋三元首相の妻である安部昭恵氏が、ドナルド・トランプ次期アメリカ大統領との会談をおこなった。

 

　先手を取られた石破首相だが、安倍元首相のようにトランプ氏と良好な関係を築けるのだろうか。池上氏は、外交政策に関しても厳しい評価を叩きつけた。

 

「トランプ大統領とうまくやっていけるのかどうか。石破さんは私の質問に対し、『アメリカは筋を通すことを大事にする国だから話せばわかる』と言っていました。

 

　ただ、相手はトランプです。筋が通らないことを言ってくる人物だということが、どこまでわかっているのか。『これはトランプさんにとってプラスですよ』という言い方でよい気持ちにさせ、交渉をまとめるという “技法” を発揮できるか不安が残ります。

 

　その一方で、中国の習近平国家主席との今後の交渉では、日本の海産物の輸入を認めさせるなどの実績をあげることが期待されます」

 

　対中外交に関しては、一定の期待をしている池上氏だが、対米に関しては辛口評価。さらに、石破首相のスピーチ力にも不安を感じている。

 

「相手に理解してもらおうと、ていねいに話そうとするのはわかるのですが、『そもそも～』と説明するので、話が長くなり、相手をイライラさせてしまいます。

 

　真面目であることはわかるのですが、相手にわかりやすい話をするときは、まずは結論から話し始めるといいでしょう。この話法を身につけないと、これからも苦労すると思います」

 

　最後に、“池上無双” が切り込んだ政治とカネ、外交政策、スピーチ力の3点を踏まえて、石破内閣を採点をしてもらった。

 

「総合すると、58点です。もうすこしで及第点に到達できたところですが……」

 

　60点に達しなかった理由を、石破首相はよくよく考えてほしい――。

( SmartFLASH )