
松川るい
1月26日、参議院議員で自民党の松川るい氏が公開した「誹謗中傷大国ニッポン〜そろそろいい加減にしよう〜」というブログ記事が話題を呼んでいる。
「松川さんは、斎藤元彦兵庫県知事の疑惑告発文書を追求し、SNSなどで中傷を受けていた竹内英明元県議が死亡したことや、女性とのトラブルが明らかになり芸能界を引退した中居正広さんに触れ、これらを『憶測に基づくバッシング』とした上で、対策として4つの提言を上げています。
さらに松川さん『究極のホワイト社会。生きづらい世の中になりました。窮屈で窒息しそう』などとも書いています」(政治部記者)
【関連記事:「エッフェル姉さん」松川るい氏“号泣”丸川珠世氏事務所をあえて訪問の謎“東大裏金姉妹”の華麗なるライバル関係】
もちろん、SNSを中心とした誹謗中傷が大問題なのは間違いない。ところがX上では、松川氏に批判も寄せられている。
松川氏と言えば、自身が団長を務めた2023年の自民党パリ研修でブログにエッフェル塔を真似たポーズの写真をSNSなどに投稿。「まるで観光旅行ではないか」という批判を浴びた。林芳正外相のインド訪問への随行後に党本部で会見した松川氏は、「有意義な研修だった」と抗弁したが、本誌が旅程表を公開。実質、十数時間程度しか実質的な研修時間がなかったことが明らかになり、さらなる批判が。結果、党女性局長を辞任した経緯がある。
「松川さんとしては、当時猛バッシングを受けた記憶が鮮明なのでしょう。ただ当時の松川さんは記者の囲み取材やSNSなどで謝罪をしましたが、正式に記者会見などは開かなかったことから『説明責任を果たしていない』という批判は今でも根強いです」(同前)
さらに松川氏は、昨年に発覚した旧安倍派の裏金問題でも、204万円の裏金を得ていたことが発覚。12月の参院政倫審では、
「(事務所が管理していたので)裏金を知らなかった」
と証言。裏金の原資は支援者が支払った善意のパーティー券だったにもかかわらず、あまりにも無責任な発言に終始したことでやはり猛批判を浴びた。先の政治部記者がこう続ける。
「例えば松川さんはパリ研修に実娘を同行させていますが、『費用は支払った』としか説明をしていません。そもそも、パリ研修は党の予算から支出されているという理由で、結局報告書すら公開していません。政党助成金ではなく、献金で賄われた予算ということになっていますが、財布は一つ。お金に色はついていないのですから、世論は納得しません。
また、裏金の存在すら知らなかったと松川さんが説明していますが、2019年から2022年の3年間も出所不明のお金が事務所にあってもわからなかったというのは、逆に議員としての資質を問われることになりますね。松川さんの今回の半年ぶりのブログ更新は、こうした認識の甘さを示しています」
先の総選挙で自民党の大阪府連は小選挙区で全敗。比例復活もたったの2人という結果に終わった。府連代表には、12月に所属になった参議院議員の青山繁晴氏が10日間の在籍期間で選出される異例の事態になった。惨敗の原因の一つに裏金問題があるのは言うまでもない。府連関係者が自嘲気味にこう明かした。
「総選挙では、松川さんはほとんど街頭に立たせていません。パリ研修と裏金の二重苦です。大阪の有権者は金使いには敏感ですから、はっきり言えば“松川隠し”をしたんです。しかし松川さんは、ある選挙区のミニ集会によく顔を出していました。候補者はあまりいい顔はしていませんでした。じつはその選挙区は、松川さんが衆議院への鞍替えで公認を狙っていた選挙区でもあります。あまりの身勝手さに、府連でも苦々しく思っている関係者は多いと思います。
青山さんも松川さんも2028年の改選ですが、大阪選挙区は青山さんでという声は大きい。つまり『松川では勝てないから出すな』ということですね。2年前くらいなら鞍替えできるということで、松川さんも飛びついたでしょうが、同じく参議院からの鞍替えを狙って落選した丸川珠代さんを見て、松川さんが今、どう考えるか判りませんね」
どの選挙区から出ようと、民意を得られない限り当選はできないのだが……。