社会・政治
デヴィ夫人「12平和党」立ち上げ…「スポーツ平和党」元議員が語る「有名人政党」の実態
![デヴィ夫人「12平和党」立ち上げ…「スポーツ平和党」元議員が語る「有名人政党」の実態](https://data.smart-flash.jp/wp-content/uploads/2025/02/12200928/dvi_1.jpg)
新党結成を発表したデヴィ夫人(写真・長谷川 新)
「ここに12(ワンニャン)平和党設立を宣言いたします」
2月12日、タレントのデヴィ夫人(デヴィ・スカルノ氏)が今夏の参院選に向けて、犬や猫の愛護を主な政策に掲げる政治団体の設立を発表した。自身も日本国籍を取得した後に、比例代表での立候補を目指すという。
「愛犬家で知られ、動物愛護活動にも熱心なデヴィ夫人は『犬や猫の殺処分ゼロ』『人と犬や猫が共生できる社会』『犬猫の食用禁止の法制化』などを重点政策にするそうです。記者会見では『人生の集大成』とも語りました。
【関連記事:デヴィ夫人“新党結成”を発表…犬猫版の名作に囲まれ“公約”訴え『イッテQ』降板も覚悟、「日本に帰化」の本気ぶり】
選挙対策委員長には2024年の都知事選で石丸伸二氏の参謀として“石丸旋風”を巻き起こした選挙プランナーの藤川晋之助氏を迎え入れ、藤川氏も会見に同席しました。藤川氏は10人から30人の候補者を擁立する方針を明らかにし、『2〜3議席の獲得を目指す』としました」(社会部記者)
デヴィ夫人の本気度と意気込みが伝わってくる会見だったが、「平和党」と聞いて50代、60代が思い出すのは、故・アントニオ猪木さんが「スポーツ交流を通じた世界平和を」と訴え設立した「スポーツ平和党」ではないだろうか。
同党は1989年に猪木さんが「国会に卍固め」「消費税に延髄斬り」などのスローガンを掲げ、同年の参院選の比例代表で100万票を獲得。1議席を得た結果、猪木さんが初当選した。さらに、1992年の参院選では野球評論家の江本孟紀氏も比例代表で初当選した。
芸能人やスポーツ選手が立ち上げた政党は華々しく、当初はマスコミにも頻繁に取り上げられても長続きしない印象もある。また、内紛も多いと聞く。江本さんに「経験」を語ってもらった。
「スポーツ平和党の場合、多少はプロレス関係の組織ではありましたが、基本的には猪木さん個人の人気でやってきました。
だから、当選するのは各選挙で1人がせいぜい。『議員をもっと増やして(主張を)広めよう』となっても、なかなか後につながらないんですよ。団体や組織の代表ではなく、『個人』として国会議員になるのは本当に大変です。
内紛ですか? それはなかったですね。だって(議員が)1人だから。何人も(議員が)いれば争いも起きるんでしょうけど(苦笑)」
そしてデヴィ夫人に対し、江本さんは「参議院のよさはいろいろな分野の方が自由に立候補できて、そしていろいろな声を出せる場所ということです。(全国が選挙区の)比例代表は知名度がある方が有利ですから、活動を広めていただきたいですね」とエールを送る。
決戦まで半年を切った。