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みずほ銀行「貸金庫泥棒」6年隠蔽の悪質…公表していれば「三菱UFJの窃盗事件」防げた可能性も

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記事投稿日:2025.02.19 20:20 最終更新日:2025.02.19 20:20
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
みずほ銀行「貸金庫泥棒」6年隠蔽の悪質…公表していれば「三菱UFJの窃盗事件」防げた可能性も

貸金庫の窃盗被害を発表したみずほ銀行(写真・保坂駱駝)

 

 2月18日、みずほ銀行が貸金庫で窃盗があったことを公表した。

 

 2019年、顧客2人の現金数千万円が元行員に盗まれていたことが発覚し、行員はすでに懲戒解雇。被害者である顧客とは個別に協議し、関係も踏まえて公表は控えてきたという。

 

 今回発表されたリリースには《本事案発覚直後から手続き見直しなどにより相互牽制の強化を図っているほか、当時行内調査を行い、他に同様の事案がないことを確認しております》と記載されている。それ以降、貸金庫をめぐる不祥事は起きていないというが、「貸金庫泥棒」を約6年にわたって隠蔽してきたことに、厳しい視線が注がれている。

 

「貸金庫の窃盗に関しては、2024年11月、三菱UFJ銀行の行員による巨額窃盗事件も発覚しています。練馬支店・玉川支店の2店舗で、2020年から2024年までの約4年半にわたり、支店の貸金庫の管理責任者だった行員が、契約者およそ60人の貸金庫から、時価10数億円の金品を盗んだとされ、規模の大きさに衝撃が走りました。

 

 元行員は懲戒解雇され、2025年1月に窃盗容疑で逮捕。FX取引で約10億円の損失を出し、返済に困った末、貸金庫の金品に手をつけたと報じられました。

 

 同年2月には、ハナ信用組合も、横浜支店の元職員が2023年、鍵を複製して現金を盗んでいたと発表しています。貸金庫がらみの不祥事が続いたところに、大手メガバンクであるみずほ銀行も “やらかしていた” わけで、まさに銀行全体の信用が失墜してしまったと言えるでしょう」(事件担当記者)

 

 

 貸金庫の管理システムに疑問が集まるなか、Xでは、他の銀行に対する疑いの目も向けられている。

 

《みずほ銀行の事件を公表しなかったことで他の銀行でもまだあるのではないかと疑われる。貸金庫は信用を売っているのに信用を失墜してしまった》

 

《みずほ銀行も「貸金庫窃盗」。多分、他の銀行も同様の事案あるだろうね》

 

 三菱UFJの事件を受け、金融庁が各金融機関からの報告を集計したところ、貸金庫からの窃盗は合計3件となっており、おそらくはこれで出尽くしたのだと思われる。だが、6年間も隠蔽してきたみずほに向けられる視線は厳しい。

 

 2月19日、ジャーナリストの浜田敬子氏は『羽鳥慎一モーニングショー』(テレビ朝日系)に出演し、みずほの対応を「非常に悪質だ」と厳しく批判している。

 

「事件を報道する理由の1つは再発防止の面が非常に強い。(みずほが事件を)2019年に公表していれば、全銀行が調査をしたはず。三菱(UFJ)の事件はその後に起きており、事件を防ぐ道もあったかもしれない」

 

 また、元衆院議員の杉村太蔵氏も、同日『ワイド!スクランブル』(テレビ朝日系)に出演し、

 

「あの時点(2019年)で公表していれば、ひょっとしたらその後の三菱UFJのことも、各行が対策を強化して防げたかもしれない」

 

 と指摘している。

 

 みずほ銀行は1月16日、貸金庫の新規受け付けを原則停止したが、事件を隠蔽したうえで、その後も顧客の資産を預かり続けていた点は、そうとう悪質だといっていいだろう。

 

 同じような事件が起きないよう、十分な確認体制を敷いてほしいが、はたして今後も貸金庫を信用する顧客はいるのだろうか――。

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