社会・政治
村上総務相、衆院本会議を離席した理由に「緊張感がない」指摘も…議長の「ユーモア説諭」で苦笑の渦に

村上誠一郎総務大臣
「あれ? 村上(誠一郎)総務大臣がいないぞ」
3月4日の衆院本会議。地方税法改正案の審議中、立憲民主党の議員が討論を始めようとしたとき、議場内がざわつき始めた。
「村上氏の姿が閣僚席から忽然と消えていたのです。本会議は全閣僚が出席するのですが、開会時には確かに村上氏は座っていました。
村上氏は体重が100kgを超える巨漢で、永田町では『寿司を飲み込む男』としても知られますから、健康面が心配されていました。そのため、不測の事態が生じたのかと案じられたのです」(政治担当記者)
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額賀福志郎衆院議長は急遽、「総務大臣はやむを得ない事情で退席しているので、しばらくお待ちください」と審議をストップしたところに、当の村上氏が巨体を揺らしながら議場に入ってきた。
村上氏は答弁台に立つと「どうも大変失礼いたしました。英語でいうと『Nature calls me.(トイレに行ってきます)』だったのでお許しください」と釈明した。
「野党からはヤジも飛びましたが、村上氏は『本当に失礼しました。どうしても我慢できなかったもので。失礼いたしました』と平身低頭で謝り、最後は額賀議長が『こういうことが再び起こることがないよう、粗相がないように』と説諭しました。額賀氏の『粗相』を、“不注意” と “失禁” をかけたユーモアととった議員も多く、議場は苦笑に包まれました」(同)
その後、村上氏は『食事もできず、トイレにもなかなか行けなかった。非常に厳しい状況だった』と説明したそうです。生理現象ですから、さらに問題視するような動きはなかったですね」(自民党議員秘書)
この騒動、Xには《トイレ休憩くらいは1-2時間に一回入れた方がよいと思います》《村上大臣は好きではないけどトイレくらい許したって》など理解と同情を示すポストのほか、《呆れて笑っちゃう》《トイレは仕方ない。でもそのあと緊張感なさすぎ》など批判の意見もあった。
2012年2月6日には、田中直己防衛相(当時)が参院予算委員会の審議中に閣僚席を離席、10分ほど議員食堂でコーヒーブレイクをするという前代未聞の事態が起きて大問題になった。
田中氏は「風邪気味で薬を飲んでトイレに行った」と釈明。その際に議員食堂の椅子に座り、「座るだけでは申し訳ない」ということでコーヒーを注文したという。そして田中氏は「在任期間は国会内でコーヒーを飲まない決意で臨みたい」と脱コーヒー宣言をすることになった。
長時間拘束が常態化している国会論戦。ここにも国会改革が必要なのかもしれない。