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レーサム創業者・田中剛容疑者 違法薬物逮捕の“立役者”が語る突入時の“不可解”な点…刑事告訴を担当した弁護士も怒り

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記事投稿日:2025.05.20 20:45 最終更新日:2025.05.20 20:48
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
レーサム創業者・田中剛容疑者 違法薬物逮捕の“立役者”が語る突入時の“不可解”な点…刑事告訴を担当した弁護士も怒り

うろたえた様子の田中剛容疑者と奥本美穂容疑者

 

「私が部屋に入ると、田中は、うろたえてバスローブの前を開けたまま、陰部を丸出しの状況で部屋の中をうろつき始めました。女性がふらふらと近づいてくると、『お前の知り合いか』などと、腕をつかみ揺さぶりながら叫んでいました(写真)。驚いた女性が膝から崩れ落ちるように座り込み、抑揚のない声ではあるものの『あの人に(クスリを)やられました』と、田中を指さしたんです」(B氏)

 

 5月12日、不動産投資会社レーサムの創業者で元会長の田中剛容疑者が警視庁に逮捕された。容疑は2024年6月、逮捕された女性・奥本美穂容疑者とともにコカイン約0.859グラム、覚せい剤約0.208グラムを所持した疑いだという。B氏は、まさにこの逮捕の“立役者”となった。

 

 

 田中容疑者は、不動産投資会社レーサムを一代で築き上げたやり手経営者である一方、夜な夜な高級ホテルで美女を侍らせ、違法薬物パーティーを開くという裏の顔の持ち主。本誌はこれまで、当時一緒にいた大学生の小西木菜容疑者(当時、小西容疑者が性被害者であることを考慮し「A子さん」と表記)に取材をおこない、乱痴気パーティーの様子を報じてきた。小西容疑者は性加害を受けた被害者であるにもかかわらず、奥本容疑者とともに逮捕されている。B氏は、小西容疑者の交際相手であり、冒頭のように田中容疑者の部屋に突入したのは小西容疑者と示し合わせたうえでのことだった。

 

 小西容疑者によると、彼女はスカウトマンから提示される高額なギャラと引き換えに、田中容疑者のパーティーに参加。田中容疑者の趣味は若い女性を複数人呼び寄せては、下着姿の女性らにポージングをさせ、それを眺めながら違法薬物を摂取することだという。

 

「ホテルの机の上には、他の薬物らしきものがたくさん並べて置いてありました。スカウトマンが説明していた通りで、男性に何か性的なサービスをすることはなかったのですが、田中容疑者は突然『お前も吸え』と自分が吸っていた紙巻きを私の口に突っ込んできたのです。薬物はやらなくてもいいと聞かされていたのに、怖かったです」(小西容疑者)

 

 違法薬物入りのクリームを性器に塗られることもあった。

 

「クリームそれ自体はホテルのアメニティですが、それを事前に薬物と思しき白い粉の入った袋に入れて練り合わせて作っていたんです。つまり“薬物クリーム”ですよね。これを私の体に塗りたくったうえ、私の性器に突然指をいれてきたこともあります。抵抗したのですが、田中容疑者は尋常な様子ではなく、何も聞き入れられなかったです。さらに、白い粉をパイプであぶった煙も吸わされて、本当に恐ろしい経験でした」(同前)

 

 そもそも、小西容疑者が同パーティーに参加したのは、男性との性行為や薬物使用をしないという条件のもとでだった。だが、違法薬物を強要され、性加害を受けたことから小西容疑者は交際相手のB氏にすべてを告白。そして2024年6月24日、ホテルに呼ばれた小西容疑者は身の安全のためにB氏に待機してもらった。そして同日も田中容疑者から加害行為を受けたため、B氏が同ホテルの部屋に突入したのだ。

 

「田中はまず、スカウトと思しき人物に電話をかけ、『お前の仲間か?』などど、怒鳴り散らし始めました。その後、次の通話先には『私は田中剛だ。やくざ風の男3人がいきなり部屋に入ってきた』と、大声で話し始めました。これが報道などで田中が警察に通報したとされる通話なのだと思います。ただ、スマホを操作していた様子から、田中は110番をしたわけではなく、誰か知り合いにかけているように感じました。どういう繋がりなのだろうかと不思議でした」(B氏)

 

 田中容疑者の“通報”により、約20分後に警察が到着したが、違法薬物について本格的に捜査する姿勢は感じられなかったという。

 

「私は、そもそも机の上に“白い粉”が散らばっているのを見ていましたし、ホテルの廊下にまで異臭が漂うなどの異常な状態でした。そこで警察官に対し、田中をふくめ全員の尿検査を要求しました。しかし、警察官はそれを全く聞き入れる様子はありませんでした。結局、私も含めてそれぞれ丸の内警察署に連れていかれ、事情を聞かれただけでした。

 

 今回の逮捕を受けてなのか、私も5月22日に事情聴取を受けることになりました。連絡をしてきたのは、事件当日にも対応していた警部補です。何のためなのかの説明はありませんでしたが、なぜ、被害者であるはずの彼女が逮捕されたのか。その理由は聞きたいと思っています」(B氏)

 

 小西容疑者は、自身が逮捕される可能性も熟慮した上で、田中容疑者による性加害について刑事告訴をしており、受理されている。小西容疑者の代理人をつとめる加藤博太郎弁護士は憤然とした口調で、田中容疑者の逮捕にいたるまでの不可解な点についてこう語る。

 

「関係者の情報では、田中容疑者は『警察OBに多額の報酬を支払っているので、絶対に捕まらない』と豪語していたそうです。田中が使った部屋を見れば、ホテル側も何をしていたかはおおよその見当がつくはずです。もっと早くホテルが捜査当局に相談したりすれば被害者は減っていたかもしれません。また、事件当日に警察がやってきた経緯についても、110番通報ではなくOBを経由していたとすれば、田中容疑者に対して“手心”を加えるような現場対応になった可能性もあります。

 

 事件当日に薬物検査をせず、性被害の刑事告訴人である小西さんを逮捕する際に限って、空港で薬物検査をしました。しかも、被害者であるかもしれないのに、実名や大学名まで公表したわけです。これでは、仮に田中容疑者からの薬物強要や性加害を受けた被害者がほかにいたとしても、名乗り出ることはできません。警視庁が田中容疑者の事件を最小限のものにして幕引きを図ろうとしているようにしか感じられません」

 

 誰が加害者で、誰が被害者なのか。司法の公正な判断に期待したいが……。

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