社会・政治
実質賃金「4カ月連続マイナス」石破政権の無策に怒りの声殺到「私たちはサービス業」発言があきれる“有言不実行”ぶり

石破茂首相
厚生労働省が6月5日に発表した、2025年4月分「毎月勤労統計調査(速報値)」で、名目賃金から物価変動の影響を除いた「実質賃金」が、前年同月比1.8%減となった。4カ月連続のマイナスで、国民からは怒りの声が続いている。
経済部記者が語る。
「名目賃金を示す、ひとりあたりの現金給与額(事業所規模5人以上が調査対象)は30万2453円と2.3%増えたのですが、物価の上昇に賃金の上昇が追いついておらず、実質賃金はまたもやマイナスとなりました。
総務省が5月に発表した4月の消費者物価指数によると、実質賃金の計算に使う消費者物価指数(持ち家の家賃換算分を除く総合)の上昇率(前年同月比)は4.1%でした。
とくに消費者物価指数の前年同月比で、上昇率が飛び抜けて高かったのが米類で、98.4%の上昇率です。これは実感としてわかります。米関連では、おにぎりは18.1%も上昇しました。酒類が4月に値上げされたため、ビールも4.6%値上がりしました。また、国民にとって欠かせない光熱費も上がりました。政府の電気・ガス料金への補助が縮小されたことなどにより、電気代は13.5%、都市ガス代は4.7%上昇しました」
【関連記事:石破首相、参院選目前でまさかの「衆院解散」検討報道…カギは「内閣不信任決議案」提出めぐる与野党の“本音と思惑”】
こうした状況から、Xには
《石破茂が首相になってから日本の景気悪化が止まらない。》
《そりゃぁ、生活苦しいわけだな》
《また手取りが減った》
など、政権への怨嗟の声があがっている。
石破首相は5月30日、都内で開催された「全国商工会連合会通常総会懇親パーティー」に出席し、こう述べた。
「やっぱり、『日本政府って世界でいちばん親切だよね』って、言われるようにしたいと思っております。国民のみなさま方はお客さまでありますし、私どもはサービス業でございますので、その思いに徹して、これからもやって参ります」
政治部記者が言う。
「2025年1月24日の施政方針演説で、石破首相は『楽しい日本』を掲げましたが、“楽しくない”状況が続いています。国民はお客さまと言いながら、物価高を含め、国民へのサービスは悪化するばかりで、とても『世界でいちばん親切』だなんて遠い夢にしか聞こえません。
国民の生活が悪化していることを本当に把握しているのか疑問になってきます。ANNが6月7日と8日に実施した世論調査によれば、参院選でもっとも重視する政策は何か、という問いに対して、最多の答えは景気・物価対策で、2番めに多かったのが年金・社会保障制度でした。国民は暮らしに直結する政策を望んでいるのです」
石破首相は“有言実行”できるのだろうか。