社会・政治
鈴木大地氏「まだまだ勉強不足です」討論番組での発言が物議…激戦の「東京選挙区」元金メダリスト立候補の裏側

東京選挙区に立候補した鈴木大地氏(写真・長谷川新)
参院選のラストサンデーとなる7月13日。東京選挙区への立候補者を集めて生配信された動画討論番組「ReHacQ」での、自民党公認候補者・鈴木大地氏の発言がSNSで波紋を広げているという。
「参院選で大きな争点になっている野党各党の減税政策について、鈴木氏は番組で『安易に減税を出すのは次世代に対して無責任』と発言。減税分を補う財源確保を議論しない減税政策について、疑問を呈しました。
【関連記事:「運のいいことに能登で地震が」鶴保氏の大失言に森山幹事長「厳重注意」も…自民内部から参院選危ぶむ声】
これに対し、各党思うところがあったのか、発言後に野党候補らが一斉に挙手して発言を求めたのです。
司会者から指名された、れいわ新選組の公認候補者である山本譲司氏が、『国債ですか?』『具体的に言ってください』などと厳しく切り返すと、鈴木氏は返答に窮していました。
さらに、『いや、全体的な話です』などと口ごもった後、『私もまだまだ、正直いって、勉強不足です』と返答。山本氏は、『ならば、安易とは言わないでください』と返したが、鈴木氏の返答にまったく納得できない様子が見て取れました」(政治担当記者)
東京選挙区は、今回激戦を極めている。選挙枠の6人に、2024年東京都知事選に立候補するために議員辞職した蓮舫氏の補欠分をあわせた7議席をめぐって、諸派、無所属を含めて32人が立候補する大混戦になっている。
そんななかにあって、注目候補の一人が鈴木氏だ。1988年ソウル五輪100m男子背泳ぎの金メダリストであり、スポーツ庁長官も務めた鈴木氏は、抜群の知名度を誇っている。それゆえ、番組内の苦しい発言内容には、議員の資質について疑問視する声が寄せられた。
実際、SNSには、
《鈴木大地「まだまだ勉強不足です」ってあかんやろ》
《「これから勉強させてもらいたいと思います」連発してるが、あと一週間だが?》
などと投稿されている。大手紙の政治部記者がこう明かす。
「参議院の東京選挙区は、もともとは丸川珠代さんの議席でした。その丸川さんは、先の総選挙で衆議院鞍替えを狙って立候補したものの、裏金問題などもあって落選。
自民党は、今回、支持団体からの組織票は、現職の武見敬三さんで手いっぱいの状態ですから、東京選挙区にもう一人立てるなら、どうしても知名度のある候補者を選ぶことになります。
そこで白羽の矢が立ったのが、新人の鈴木さん。しかし、公認が決まったのが5月26日で、公示まで1カ月ちょっとしかありませんでした。やはり準備不足だったのは否めませんね」
はたして、有権者の判断はいかに――。