社会・政治
サントリー新浪剛史会長、急転直下の辞任…捜査中の海外出張で問われる「会社のコンプライアンス」

サントリー新浪剛史会長(写真:ロイター/アフロ)
まさに青天の霹靂とはこのことだった。
サントリーHDは、9月2日、鳥井信宏社長と山田賢治副社長が会見を開き、同社代表取締役会長の新浪剛史氏が辞任したことを発表した。
当日、会見に先んじて最初に一報を流したのは東京新聞だった。
「東京新聞は、今年の7月に福岡県警が大麻取締法違反容疑で逮捕した男の捜査で、新浪氏の自宅に大麻成分が含まれているサプリメントが送られた可能性が浮上し、新浪氏は取り調べや自宅の捜索を受けたことを報じました。あの望月衣塑子記者の署名記事だったため、報道陣は『望月記者が大きなスクープを出した』と驚いていました」(大手紙記者)
9月2日、お台場にあるサントリーHDのビルでおこなわれた記者会見には、100人を超える記者が出席した。会見は1時間半に及んだが、壇上に座った鳥井社長と山田副社長の発言は終始歯切れの悪いものになった。
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「新浪氏がなぜサプリメントを海外から取り寄せたのか、そのサプリメントは何のために購入したのか。また、サプリメントに関する認識を欠いたと会社が判断したのはなぜか。それらについては、『捜査中のことなので答えられない』の一点張りでした。現段階で、なにも違法性がない可能性があるのに、なぜ辞任したのかも判然としませんでした。
しかも、新浪氏は、警察による捜査がおこなわれた翌日から9月1日まで米国に出張に行っている。事前に決まっていたこととはいえ、なぜ中止しなかったのか。会社のコンプライアンスが問われる事態になっています」(同)
はたして新浪氏が取り寄せたというサプリメントとは何だったのか。
「新浪氏は『適法であるとの認識の下に購入した』と話しているようです。サントリーと言えば、国内で最大手のサプリメントの販売会社。セサミンなど多くのサプリメントを販売しています。もし健康を気にしてサプリメントを取り寄せていたのなら、自社のサプリメントで十分だったはずです。そのため、サプリメントというより、むしろドラッグに近いものかもしれないとの見方もあります」(同)
ちなみに、2日の会見でサントリーが配布したニュースリリースの末尾には「なお、同氏が購入したサプリメントは当社グループの商品ではありません」とわざわざ書かれていた。
新浪氏は3日、代表幹事を務める経済同友会の定例会見に出席する意向だという。
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