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麻生太郎氏、新総裁に「小泉進次郎推し」で岸田氏とタッグ…「石破おろし」の裏に後継息子への「わが子びいき」

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記事投稿日:2025.09.04 17:34 最終更新日:2025.09.04 17:34
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
麻生太郎氏、新総裁に「小泉進次郎推し」で岸田氏とタッグ…「石破おろし」の裏に後継息子への「わが子びいき」

2024年12月12日に国会に姿を見せた麻生太郎氏。自民党内から「頬がこけた」という声も

 

 9月3日、自民党麻生太郎最高顧問が、横浜市で開かれた麻生派(志公会)の夏季研修会で講演し、総裁選の前倒しを要求する考えを表明した。

 

 麻生派は自民党内に唯一残っている派閥で、43人が所属している。

 

 麻生氏は「自民党が再び国民の負託に応え、国家・国民のため、我々が力を発揮できる政党となるべく行動していきたいと思っております。私自身につきましては、総裁選の前倒しを要求する書面に署名、そして提出をすると決めております」などと語った。

 

 

 9月8日に総裁選の前倒しを実施するかどうかの決着がつくが、石破政権を支えてきた政務三役から次々に「総裁選の前倒しに賛成する」という意志表明が相次いでいる。

 

 政治担当記者が言う。

 

「9月3日現在、笹川博義農林水産副大臣、斎藤洋明財務副大臣、古川康国土交通副大臣、小林史明環境副大臣、武部新文部科学副大臣、穂坂泰デジタル副大臣、高村正大法務副大臣、神田潤一法務政務官、吉田真次厚生労働政務官、東国幹財務政務官、松本尚外務政務官、高見康裕国土交通政務官、五十嵐清環境政務官と、少なくとも10人を超える副大臣や政務官が臨時総裁選の実施に賛成する意向を示しています。

 

 2日に発表された参院選を総括した報告書で『解党的出直しに取り組む』と誓ったことで、『石破首相は退陣すべき』という声が、8日に向けて党内に広がっているようにも見えます」

 

 そうしたなか、3日、小泉進次郎農水相が農林水産省で記者団の質問に答えた発言が注目された。「解党的出直しに取り組む」とした総括について聞かれた小泉氏は、「そのとおりの行動をしなければならないだろう」などと答えたのだ。みずからの出馬については言及を避けた。

 

 自民党ベテラン秘書が言う。

 

「小泉氏の発言を聞いて、『総裁選の前倒しに賛成なのではないか』と感じました。昨年9月の総裁選では3位に沈み、苦汁をなめましたが、今回は前回にもまして意欲満々と聞いています」

 

 9人が立候補した昨年9月の総裁選では、1回目の投票では高市早苗前経済安全保障担当相が181票、石破茂氏が154票、小泉進次郎氏が136票となり、上位2名による決選投票の結果、石破氏215票、高市氏194票で石破総裁が誕生した。

 

「石破氏逆転勝利の鍵を握ったのが、岸田文雄前首相が率いた旧岸田派の票でした。岸田氏はいわば石破政権の “生みの親” とも言えます。

 

 岸田政権時代は岸田氏と麻生氏と茂木敏充前幹事長の三頭政治と言われ、この3人で政権運営を担ってきましたが、前回の総裁選で麻生氏は最終的に高市氏を支援し、岸田氏と麻生氏は割れた形でした」(前出の秘書)

 

 今回も麻生氏と岸田氏の動向が注目されているが、仮に総裁選の前倒しが決まった場合、2人はどう動くのか。政治部デスクは、2人の意外な動向をこう話す。

 

「小泉氏は、石破首相のコメ改革を自身の手でも成しとげたいと強く思っているのは確かです。ただ、最近は麻生氏と岸田氏が “進次郎推し” に変わったことを見据え、2人のもとにあいさつに行くほど、トップを取ることに前のめりになっています」

 

 なんと、岸田氏と麻生氏がともに小泉氏を支援するというのだ。

 

 別の自民党関係者が言う。

 

「岸田氏は、しばらくは石破総裁を支えるという姿勢でした。ただ、石破政権が行きづまった際には『世代交代だ』と以前から話していました。いまそのときが来たと判断し、石破氏に見切りをつけたのかもしれません。総裁選が実施されれば、麻生氏と岸田氏は再びタッグを組むということになりそうです」

 

 麻生氏と小泉氏の関係で思い出されるのが、9月27日の総裁選投開票の直前の2024年9月24日のできごとだ。この日、小泉氏は自ら打診して、当時、党副総裁だった麻生氏と面会し、議員票の協力を求めた。

 

 前出・政治担当記者が言う。

 

「当初はぶっちぎりの1位とみられていた小泉氏でしたが、いざ総裁選が始まると思ったように議員票が伸びず、かなり焦っていたのだと思います。小泉氏の後ろ盾である菅義偉元首相と麻生氏は当時キングメーカーを争っている関係でしたが、小泉氏は菅氏に了解を得たうえで、一応ダメ元でお願いに行ったのだと思います。

 

 その際に麻生氏は小泉氏に対して、自分の後継とされる長男の将豊氏と仲よくしてほしい旨を伝えたようです。いずれ跡を継ぐであろう長男が政界に入ったとき、うまくやっていけるかどうかを麻生氏はとても心配していると聞いています。小泉氏に『息子のことを頼む』とお願いしたのだと思います。

 

 9月20日に85歳を迎える麻生氏にとって、今回が最後の政局となるかもしれません。党最高顧問という地位にあるとはいえ、総裁選で “連敗” すれば、自分の居場所がなくなり、ひいては跡継ぎに悪影響が及ぶことを恐れているのでしょう。総裁選が実施されれば、小泉氏と高市氏の一騎打ちになるとみられ、下馬評では小泉氏優勢とされています」

 

 総裁選で小泉氏を支援すると予想される麻生氏と岸田氏は、はたして “勝ち馬” に乗ることができるのだろうか。

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