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公明党、連立離脱の可能性…「さすがに、看過できません」党関係者が憤る“萩生田氏の重役起用”と“麻生氏の暴走”

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記事投稿日:2025.10.08 16:45 最終更新日:2025.10.08 17:09
出典元: SmartFLASH
著者: 『FLASH』編集部
公明党、連立離脱の可能性…「さすがに、看過できません」党関係者が憤る“萩生田氏の重役起用”と“麻生氏の暴走”

2025年10月7日、公明党・斉藤鉄夫代表と連立について会談した自民党・高市早苗総裁(写真・長谷川 新)

 

「ここまで足蹴にされて、黙っているわけにはいかない」

 

 怒りを隠さないのは、創価学会の地方幹部だ。公明党は7日午前、緊急で常任役員会を開いた。党の支持母体である創価学会とは政治姿勢で距離がある、自民党の高市早苗新総裁への対応を協議するためという。先の幹部がこう続けた。

 

「高市さんが4日に、総裁選当選の挨拶のために公明党本部を訪れた際、公明の斉藤鉄夫代表は、党内で出ている懸念についてすぐにでも意見交換したい、と申し出たといいます。その後、高市さんから何の返答もなく、高市さんは国民民主党の玉木雄一郎代表と秘密協議まがいのことをしました。さすがに看過できません」

 

 公明の不満の種は他にもあった。党人事が事前連絡もなく決まったことだ。

 

「やはり萩生田光一さんの幹事長代行の起用です。公明としては、裏金のイメージがいまだ強い萩生田さんの役職起用は絶対に避けてほしかったはず。

 

 自民の党規では、副幹事長は30人まで置けるのに対して、幹事長代行は副幹事長から一人だけ。それだけ重いポストで、前任者は将来の総裁候補の一人である福田達夫さんでした。

 

 萩生田さんの起用は麻生(太郎)さんのたっての希望ということですが、創価学会に対する配慮は考えていないと宣言したにも等しいと捉える公明党議員もいますよ」(麻生派の中堅議員)

 

 この麻生氏の“暴走”には、党内からも疑問が噴出しているようだ。

 

「もともと麻生さんは、公明党と支持母体の創価学会嫌いで知られています。国民民主との連立をずっと模索していたのも、結局のところそれが理由とも言われます。また、公明との強いパイプをずっと握り続けているのが、政敵である菅義偉さんだというのも麻生さんは不満のようです。

 

 ただ、現実的には小選挙区をほとんど譲り渡してくれている公明は、これ以上はない連立のパートナーです。国民民主を加えても公明の協力がなければ過半数には届きません。

 

 さらに、副総裁の麻生さんと幹事長の鈴木俊一さんが同じ派閥、しかも義兄弟なんて前代未聞です。派内にも、『やり過ぎだ』『萩生田さんが自発的に辞任するべき』という意見は多いんですが……。本人は、辞める気はさらさらないでしょう」

 

 常任役員会後に国会で、斉藤代表らは高市総裁、新執行部との協議に臨み、高市総裁に「靖国」、「外国人問題」、「政治とカネ」の3つの懸念事項を突きつけた。協議は1時間半の長時間に及んだが、高市総裁は記者団に、「2点は共有できたが、1点は少し時間がかかる」と語り、次回以降の協議になるという。連立協議が複数回になるのは異例だ。

 

 大手紙の自民担当記者が言う。

 

「早速、高市さんの周辺が、17~19日の靖国神社の秋季例大祭には行かないと明らかにしました。高市さんの支持者は失望したと思います。次に、外国人問題はもともと法令の厳格な適用を表明すればいい話で、さほど難しくないと見られます。

 

 一方で、斉藤さんは『政治とカネ』の問題で、裏金だけでなく、企業団体献金の規制まで持ち出しています。しかし、自民は、『企業団体献金』の規制は絶対に反対です。国民民主も同じ立場で、公明が覚悟を迫った構図です。

 

 もちろん当初から予想されていたように、『裏金問題』も持ち出されていますから、新総裁決定から今に至るまでに、萩生田さんの辞任だけでは懸念が解決できなくなっています。ハードルはかなり高いといえます。

 

 すでに首班指名が17日までずれ込む可能性も取り沙汰されていますが、週明けまでこの調子が続くなら、自民は相当に慌てるんじゃないですか」

 

 1999年、小渕恵三内閣で初めて自公が連立を組んでから26年。その絆に亀裂が広がっている。

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