
2025年12月7日、乳児の遺体が発見された雑居ビルの前に集まる捜査員(写真・梅基展央)
12月6日、東京・JR錦糸町駅近くにある雑居ビルで、乳児の遺体の一部が発見された。
「警察によると、乳児は生後数カ月で、頭部はポリ袋に包まれた状態で発見され、手足は別の容器に入れられていました。遺体があった雑居ビルの2階は、派遣型風俗店に登録した女性が待機する事務所兼待機所でした。カーテンで仕切られたそれぞれのスペースに、女性が待機していたようです」(社会部記者)
錦糸町といえば、都内でも有数の風俗店が集中する場所だ。錦糸町に詳しい風俗店オーナーが近況を明かす。
「10数年前まで錦糸町は、鶯谷と双璧をなす熟女系風俗が集まるエリアでした。しかし、駅前の再開発が進み、タワマンが建つなどして、近隣の県から“出稼ぎ”で来る20代女性メインのデリヘルが急増しました。
デリヘルは24時間営業が可能なので、待機所に住んでいるかのように、私物を持ち込んで寝起きしている女性もいるんです。もちろん、出入りも激しく、誰が待機所にいてもおかしくない状態です」
事件が起こった風俗店の関係者が、遺体発見当日の緊迫した様子を語った。
「あの日、掃除当番だった男性従業員から『冷凍庫からビニールに包まれた子どもの頭と、食品用保存容器ののなかから手と足が見つかりました。人形ではないようです』というメッセージとともに、写真が送られてきました。確認すると、子どもであることは一目瞭然で、すぐに警察に連絡しました。驚きましたよ。
警察が来ると、店に登録している女性と、従業員全員が事情聴取を受けました。女性は全員で20人ほどですが、まず犯人ではないと思います。妊娠、出産していたらすぐに気づきますから。誰かに頼まれたとしても、わざわざ店の冷蔵庫に入れることも考えにくいです」
待機所内には防犯カメラが設置されているといい、警察も当初、これが解決の糸口になるかと思ったという。
「残念ながら、防犯カメラの映像は3日間しか保存されない設定になっていました。待機所はオートロックでもなく、誰でも出入りできる状態なので、待機所に冷蔵庫があることを知っていて、かつ防犯カメラの録画期限を知っている人が犯人の可能性があります。後で女性に聞いたら『頭部のようなものは、10月くらいから置いてあったかもしれない』というのです。2カ月間も入れっぱなしだったのかも……。
店で登録している女性については、過去のものも含めて履歴書と身分証明書を保管してあります。もちろん、警察にすべて提出しています。遺体から採取したDNAと、過去にうちに登録していた女性のDNAが一致するかどうか。犯人が見つかるまで、かなり時間を要すると思います」(同前)
事件発生後、勤務していた女性は次々と退職。現在は営業自体を停止している。
「何人も辞めていきましたが、数人はまだ残っています。ほかの店に行くこともできず、どうせ働くならここでいい、という女性です。ただ、こんなことがあったら、もう続けられないと思います。少なくとも、別の場所に変えるしかありません。年の瀬の稼ぎどきでしたが、仕方ありません」(同前)
警察は現在、死体遺棄容疑や死体損壊容疑で捜査を進めており、いずれ殺人容疑も視野に入っているとみられている。捜査の進展が急がれる。
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