
左から鈴木俊一自民党幹事長、高市早苗首相、麻生太郎自民党副総裁(写真・長谷川 新)
「超短期決戦」が始まる――。
1月23日、高市早苗総理大臣は、衆議院を解散。これにより、16日間という短い選挙戦が開幕した。高市氏については19日、「政権選択の洗礼を受けていない」などと解散の理由を語り、政権への信頼を国民に問うとしている。一部では、「勝てるから選挙をする」姿勢ともとられており、賛否が渦巻いている状態だ。
一方野党側では、立憲民主党と公明党が合流し、「中道改革連合」が結成された。これまで自民党と長年連立を組んできた公明党が、高市内閣から離脱した形での初の選挙となる。
「自民vs中道」。今回の選挙にはそんな見立てもあるが、果たして双方の勝算はどの程度なのだろうか。政治評論家の有馬晴海氏に聞いた。
「自民としては、中道が上手くいかないよう、願いながら戦っていくしかないでしょう。これまで自民に選挙協力してきた公明ですが、その票が野党につくとなると、選挙区によっては4万票くらいの差が開く可能性もありますから大打撃です。それに今度は、“協力”ではなく党として合流したわけですから。公明党にこれまで入れていた人たちは、ほぼそのまま中道に入れるだろうと思います。
自民としては、高市さんの人気でどこまで“被害”を収められるか、という戦いになるでしょう。
勝敗ラインについて、高市さんは『与党で過半数』と言っていますが、それでは今と変わらない。正直な気持ちとしては、自民単独で260議席くらい獲得し、今の少数与党体制を覆したいと思っているのでしょう」(有馬氏・以下同)
前回の選挙では、自民の議席数は50議席以上も減った。260議席まで戻せれば、単独過半数を大きく上回る数字となるが……。
「個人的に検討してみましたが、自民が228、中道が147と予想しています。本当は中道がもう少し躍進するかと思いましたが、どうも聞いているところでは、旧立憲と旧公明があまりなじんでいない様子なんです。
前回の選挙では、与党と野党で戦う相手でしたから、それぞれの支持者も、急には共闘する気になれないのでしょう。今後選挙中にどれだけ歩調を合わせられるかが、勝負になってくるでしょう」
自民としては、議席増は達成できそうだが、年末時よりは厳しい選挙戦となる模様だ。なかには、現職大臣のなかにも落選危機に陥っている議員もいると、有馬氏は予測する。
「東京3区の石原宏高環境相、東京19区の松本洋平文科相の2名は、落選の可能性があると思います。前回の選挙では、石原さんは次点の立憲候補と約7000票差で勝利、松本さんは約2000票差で負けており、比例復活しています。公明党の票が対立候補につくとなると、当選はかなり厳しいのではないでしょうか。
さらに、前回も比例復活で当選していた丸川珠代さんや、比例復活できなかった下村博文さんも、落選する可能性があります」
一方、現在自民と連立を組む日本維新の会にも、思わぬ危機が迫っている。
「前回は、維新が大阪の19区すべての選挙区に候補者を擁立し、全て勝利してきました。ところが今回は、その“おひざ元”の大阪で中道に負ける選挙区が出てくるかもしれません。特に16区で前回勝利した黒田征樹さんですが、前回の次点は公明党でした。差も約8000票。今回はどうなるかわかりません。
これ以外にも、前回の選挙で自民や維新に僅差で敗れた元立憲の議員などは、今回にかける意気込みが違います」
自民が単独過半数を奪取するか、中道が席巻するか、はたまた――。選挙戦は始まったばかりだ。
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