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【衆院選】なぜ「消費税減税」よりも「社会保険料引き下げ」? チームみらいが訴える“真意”を党首に直撃

社会・政治 記事投稿日:2026.02.03 20:50 最終更新日:2026.02.03 20:50

【衆院選】なぜ「消費税減税」よりも「社会保険料引き下げ」? チームみらいが訴える“真意”を党首に直撃

有権者と握手する安野貴博党首(写真・共同通信)

 

 衆院選で与野党がこぞって「消費税減税」を声高に訴えるなか、唯一「社会保険料減額」をマニフェストの柱に据えた政党がある。新興政党「チームみらい」だ。

 

 2月1日、JR恵比寿駅西口広場でおこなわれたチームみらいの街頭演説には、日曜夜にもかかわらず約300人が集まった。比例区から立候補した、峰島侑也氏の応援に、党首・安野貴博氏が駆けつけたのだ。この日はマイクを握った安野氏だが、他会場では「受験シーズンへの配慮から、あえて拡声器を使わず肉声で訴えた」という。

 

 なぜ、みらいは有権者に分かりやすい消費税減税ではなく、社会保険料引き下げを訴えるのか。消費税減税も同時におこなうことはできないのか。これらの問いを、街頭演説を終えた安野氏にぶつけた。安野氏は「財源には限りがある」と前置きし、次のように語った。

 

「現在は国債価格が下落し、長期金利が上昇しています。消費税減税は、高所得者にも低所得者にも一律で効果が及びますが、じつは社会保険料減額のほうが、低所得者にメリットがある政策なのです。より逆進性が強い社会保険料の引き下げに集中するべきだと考えています」

 

 みらいのマニフェストによると、国民負担についてはおもに現役世代・給与所得者の負担が一貫して上昇してきており、現役世代の政府に対する信認を得るためにも、社会保険料引き下げは真っ先に取り組むべき課題だとされている。そして引き下げの財源としては、短期的には高齢者を含めた医療費負担を原則3割、自己負担にすることを検討しているという。同時に、年金受給額や貯金が少ない高齢者に対する配慮もおこなうとしている。

 

 負担軽減という経済政策の一方で、チームみらいが両輪として重視しているのが「政治の透明性」だ。おりしも「週刊文春」が、高市早苗首相の事務所による政治資金パーティ券を、旧統一教会(世界平和統一家庭連合)の関連団体が購入していたと報じ、波紋を広げている。過去に「金銭のやり取りはない」と断言していた高市氏の説明責任が問われるなか、政治資金の不透明さがあらためて浮き彫りとなっている。

 

「信教の自由はもちろん尊重されるべきですが、特定の宗教団体と政治家が癒着することで、政策が歪められるようなことはあってはなりません。企業団体献金は、すべて明らかにされるべきです。記載しないというのは言語道断ですが、現在、政治資金収支報告書は、記載してもわかりにくいシステムになっているので、チームみらいはそのシステムを変えるべく動いています」(安野氏)

 

 こうした「政治とカネ」をめぐる混迷に対し、安野氏は批判にとどまらず、具体的な解決策を提示する。それが、独自開発したツール「みらいまる見え政治資金」だ。クラウドサービス上で政治資金の収入や支出を1円単位で確認できる仕組みになっている。2025年12月末には参議院自民党との間で政策合意を結び、この仕組みを浸透させることが盛り込まれている。

 

 選挙情勢に話を移すと、マスコミ各社の世論調査では自民党が単独過半数をうかがう勢いを見せるなか、高市首相の手腕を、チームみらいはどう見ているのか。峰島氏が次のように語った。

 

「ITやAI分野への投資方針は評価できます。ただし、予算案の詳細がまだ固まっていない以上、現時点で成果を判断する段階ではないでしょう」

 

 また、真冬の選挙日程については「企業は決算期、受験生は受験シーズン、雪国では雪が降っています。タイミングとしては正直、よくないかもしれません」と述べつつ、「決まったからには全力で信じる政策、信じる未来のために訴えていきます」と語った。

 

 現在、チームみらいの国会議席は参議院での安野氏の1議席のみ。しかし、減税の大合唱の中で、あえて異なる選択肢と透明化を掲げる同党の姿勢は、既存政党に違和感を覚える無党派層の関心を着実に集めつつある。

 

取材・文/深月ユリア

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出典元: SmartFLASH

著者: 『FLASH』編集部

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