4月17日発売の「週刊朝日」。小泉純一郎元首相は、誌上で
<(安倍政権は)危なくなってきたね。安倍さんの引き際、今国会が終わる頃(6月20日)じゃないか。(9月の)総裁選で3選はないね。これだけ、森友・加計問題に深入りしちゃったんだから>とバッサリ。
自民党の若手議員は驚きを隠せない。
「これまで原発政策などで批判的なことは言っても、政局のことは口にしなかった小泉さんが、はっきりと首相の退陣を口にした。6月中という時期まで。これは尋常ならざることです」
小泉氏が、安倍政権批判のトーンを強めたのは、息子・進次郎氏の動きと連動している。
進次郎氏が動きだしたのは、3月1日のこと。彼を中心に「2020年以降の経済社会構想会議」という勉強会が発足したのだ。メンバーは福田達夫氏、武部新氏、加藤鮎子氏、笹川博義氏ら総勢30名。かつて小泉政権を支えた盟友の二世たちで、事実上の “進次郎派” と目されている。
メンバーの議員が明かす。
「隔週で開いていますが、出席率はほぼ100%です。勉強会といえばどこでも欠席者が多いもの。でもこの会は違う。選挙になれば派閥の幹部より進次郎さんに来てもらうほうが何倍もありがたい。進次郎さんへの期待の表われです」
すでに鉄の結束を誇る派閥が出来上がりつつある。そんななか、政界に “6月解散説” が流れ始めた。「NHKが、各地の放送局に選挙モードに入るように指示を出した」(政治部記者)というのだから、緊迫の度合いが増している。
4月19日、党本部で進次郎氏を直撃した。
ーー首相が政権を延命させるための、6月解散説が流れている。
「それはわかりません。解散というのは、衆議院議員ならいつだってあると思っていなければダメなんです。ルールですから。4年間のうちに、いつあるかわからないよ」
ーー2012年総裁選では、石破茂元幹事長を支援した。今回も同じか。
「次の日程のことしかわからないなあ。はっはっは」
ーー首相の総裁3選をどう考えるのか。
「……あの方、カメラマン? 何年されているんですか?」
と、話を逸らす。煙に巻くのには、“進次郎派” の方針があるようだ。前出のメンバーの議員はこう明かす。
「9月の総裁選、我々は “ステルス” で動く。表舞台に立てば、必ずブームが起きることはわかっていますから」
ステルス(=隠密)に仲間を増やし、ある日突然、表に打って出るのか。
日本テレビが4月15日に公表した世論調査で、「次期総裁にふさわしい人」の1位となった進次郎氏。日に日に待望論が膨らんでいる。
(週刊FLASH 2018年5月8・15日合併号)