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ゴーン暴露で失脚も…日産社長「中東からの贈り物」疑惑

社会・政治 投稿日:2019.03.12 18:00FLASH編集部

ゴーン暴露で失脚も…日産社長「中東からの贈り物」疑惑

保釈時に変装したゴーン被告

 

 特捜部の捜査に協力してきた、日産側の「接待疑惑」の暴露で、ゴーン被告は逆襲を図るのか。キーマンは、弁護団の弘中惇一郎弁護士だ。数多くの刑事事件で無罪を勝ち取った、凄腕として知られている。

 

「異名は『無罪請負人』。自ら現場で検証したり、事情を聞いたりと、検察が把握していない証拠や証人探しに余念がない。また、本筋とは異なる新事実で、裁判を紛糾させることもある。オマーンの代理店の案件を持ち出してくることは、十分あり得る」(法曹関係者)

 

 仮に日産幹部が、オマーンの代理店から「不適切な接待」を受けていたのなら、道義的責任を弁護側が追及することで、検察側の主張の信用性が揺らぐ可能性はある。

 

 また、弁護団には、小沢一郎衆議院議員を無罪に導いた「陸山会事件」でタッグを組んだ河津博史弁護士、「刑事弁護界のレジェンド」と呼ばれる高野隆弁護士が名を連ねる。

 

 保釈時のゴーン被告の「変装」が話題をよんだが、あの作業員姿は、高野弁護士が、保釈後の住まいを伏せるために出した案だったという。本人も変装を楽しんでいたそうだが、すぐにバレた。

 

「高野氏は、長期勾留など、検察の『人質司法』に批判的な弁護士。保釈条件を裁判所に提示する際、20年前の夫婦喧嘩の判例を持ち出すのは、いかにも専門家らしい」(同前)

 

 とはいえ、西川社長ら日産幹部の責任を持ち出す戦術について、「裁判官の心証を悪くするだけでは」と、企業法務に詳しい大和田周資弁護士は、懐疑的な見方を示す。しかし一方で、こう語った。

 

「『特別背任』は、組織の重要な役割にある人物が、自己または第三者の利益を図ったり、その組織に損害を加えるために、任務に背く行為をすることで成立します。

 

 今後、オマーンの送金の件などが立件され、西川社長が内実を知りながら決裁していたのなら、ゴーン被告と同じく、刑事責任が問われかねません」

 

 混迷の「第二幕」が、不気味に上がる。


(週刊FLASH 2019年3月26日号)

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