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元ソフトバンク社畜の「ブラック生存術」流されて生きようぜ!

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.03.13 11:00 最終更新日:2019.03.13 11:00

元ソフトバンク社畜の「ブラック生存術」流されて生きようぜ!

写真:アフロ

 

 2018年6月29日、「働き方改革関連法案」が可決し、いよいよ2019年の4月から順次施行されていくことになる。いわゆる「ブラック企業」の社員酷使を是正するのが目的だが、ほんの20年前の日本は、大企業であっても、現在でいうブラックレベルの労働環境にあった。

 

 そんな時代に、まだベンチャー精神が根強いソフトバンクグループで「社畜」を体験したのが、現在は複数のスタートアップ企業で役員・アドバイザーを務める、須田仁之氏だ。

 

 

「1998年にソフトバンクのグループ企業に入社し、2002年に退社するまでの約4年で、僕は衛星放送事業『スカイパーフェクTV』と通信事業『Yahoo! BB(以下、BB)』に、経営企画担当として携わりました。

 

 しかし、前職の新卒入社した会社では、在籍した2年間ずっと社長秘書を務めていましたので、経営企画の実務スキルは皆無でした。そして、新しい上司は外資コンサル出身の、エリートビジネスマン……。

 

『エクセル』『パワーポイント』を中心に、資料の作成方法を徹底的に詰め込まれました。提出しては激しくダメ出しをされ、繰り返すうちに日が暮れますから、スキルが上がっているかどうかなんて、気にもなりませんでした。

 

 当時、僕は茨城の実家から通勤していましたので、仕事が終わらない日は、会社に寝泊まりして、課された仕事を黙々と進めました。

 

 夜になって仕事が一段落すると、ヨレヨレのシャツに昼食のシミをつけたまま、会社の近くのだだっ広いお台場を歩き回りました。誰もいない海浜公園は、つかの間ひとりでぼーっとできる『オアシス』でした。

 

 自分のことを客観視して、振り返りました。終わらない仕事に追われる毎日に、ゆっくり思考する暇はありません。そしてこのとき、社畜として、ひとつの真理にたどり着いたのです。

 

『僕はまだ下っ端だし実力もない。鬼のような上司に逆らってはダメだ。波に逆らうと、水底に沈むだけだ』

 

 オアシスで休憩できるのは、わずか10分程度です。休憩していたとは思われないように、コンビニ袋をぶらさげてオフィスに戻ると、上司は見透かしたかのように、不気味で恐ろしい笑みを浮かべていました。

 

『なんだか今日は、楽そうな顔してるじゃないか。仕事が足りないか? 最近、俺たちも甘やかし過ぎてるかもな~、もっと仕事をやろうか』」

 

 1年ほど上司に実務で詰められ続けた須田氏だったが、転機が訪れる。その上司に強引に誘われ、ソフトバンクグループ内に新設されたマーケティング会社に転職することになった。勤務地は、当時東京・箱崎にあったソフトバンク本社ビルに変わった。

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