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安倍首相、永田町でささやかれる「消費増税見送り」衆参W選社会・政治 2019.03.30

3月22日、ノーベル平和賞受賞者の歓迎会にて

 

 安倍晋三首相(64)が、東京・戸越銀座商店街で、現金を使わずに買い物をする「キャッシュレス決済」の導入状況を視察。iPadのアプリを使い、いささか多めに花を買った理由を記者団に問われ、若干恥ずかしそうに「え〜……妻に買いました」と答えていたのは、2月のことだ。

 

 政府は、2019年10月に迫った消費増税対策として、キャッシュレス決済によるポイント還元制度をその柱に位置づけている。さしずめ、支持率を下げないようにと国民に向けた「花束」のようなものだが、消費増税と来る参院選を絡め、こんな噂がくすぶっている。

 

 

「消費増税を見送るという大義名分のもと、夏の参院選に合わせ衆議院を解散、『衆参W選』を打つと2018年末から囁かれていた。政治家が地元から戻る5月の連休明けにその気運が高まるはずと、最近また盛り上がっている」(政治部記者)

 

 10月の消費増税を見送れば、これで3回め。安倍首相は、2014年11月に見送りを表明し、翌12月の衆院選で勝利。

 

 2016年6月にも見送りを決め、翌7月の参院選でまた勝利。勝つために、「二度あることは三度ある」というわけだ。

 

「戦後最長の首相在任期間」が視野に入ってきた安倍首相。消費増税で支持率を下げて、政権が死に体になり、政策が実現できないことは避けたい。

 

「現在のままだと、安倍首相の任期は2021年9月。期限が決まっていると、やれ『ポスト安倍』だ、やれ『安倍降ろし』だとなるのは、政界の常。

 

 だから、解散総選挙に打って出て、勝利を収め、求心力を高めたい。今井尚哉・首相秘書官ら側近たちは、勝つことを前提にW選を検討している」(政治部デスク)

 

 3月19日、甘利明・自民党選対委員長が「(W選は)ゼロとは言えないが、可能性は限りなく低い」とテレビ番組で発言。甘利氏が発言する意味を、ジャーナリストの鈴木哲夫氏はこう解説する。

 

「甘利氏は、首相の長年の盟友。発言の裏には、官邸の意向があります。アドバルーンのようなものです」

 

 4月1日には新元号が発表され、改元まで一直線だ。御代替わりの祝賀ムード一色になる。

 

「総理は、一年生議員のころからの悲願だった憲法改正を、新元号のもとで『レガシー』にしたい」(自民党幹部)

 

 前出の鈴木氏は、現在の参院選の情勢をこう分析する。

 

「自民党内から聞こえてくるのは、『自民の議席減』という見方。それは、陣営を引き締めるために、ほかなりません。現状、与党は大きく議席を減らさないとみています」

 

 しかし、情勢次第で「衆参W選」になる可能性はあると、鈴木氏は指摘する。

 

「首相にとっての『勝敗ライン』は、改憲勢力で議席数の3分の2。情勢が悪化すれば、候補者が調整できない野党の虚をつき、W選に打って出る可能性はゼロではない。

 

 もちろん焦った野党が、一気に共闘を進めることもありえます。しかしW選は、昔から与党が有利になるといわれています」

 

 戦後2回あった「衆参W選」は、2回とも、自民党が大勝利を収めている。首相の切り札は、消費税という庶民の財布。憲法改正のためには、手段を選ばない。

 


(週刊FLASH 2019年4月9日号)

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