新聞の片隅に掲載されている「首相動静」を見ると、安倍首相がどの店で誰と食事したかがわかる。連日の高級料亭通いかと思いきや、意外と庶民的な食生活も送っているようだ。
安倍首相は食事のとき、いったいどんな様子で、どんな話をするのか。
「昨年の6月、港区六本木の『豚組しゃぶ庵』に総理らと行ったんです。豚しゃぶの店なんですが、肉もタレも数種類あって、初めて行った人は、どの肉にどのタレをつけていいかわからない。
それを安倍総理は、終始笑顔で『こうやって食べるんだよ』と教えてくれるんです。総理と食事するときは、セキュリティの問題があるから、店名を知らされるのは直前のこともあります」
こう話すのは、衆議院議員の中山泰秀氏(45)。
SPは店内に必ず1人はいて、店外にもいるという。店を出たら、携帯で写真を撮ろうとする人が集まっていて驚いたりすることも。
中山氏が続ける。
「思い出深いのは、私が浪人中、ニンニクラーメンを一緒に食べてくれたことですね。
安倍さんは自民党総裁でしたが、当時は野党。私の地元の大阪に来てくれて、さんざん食べて飲んだあと、夜中の12時くらいかな。『薩摩っ子ラーメン』という地元の店から出前をとって、一緒に食べたんです。
総裁が一緒にラーメンを食べてくれたのが嬉しくて、ほんとうに励みになりましたね」
全国紙政治部記者(40代)が言う。
「私が飲んだのは総理行きつけの焼き肉店でした。意外に思われるかもしれませんが、一緒にいて話を聞いていると楽しくなるような感じなんです。自分で発したギャグに『わっはっは』と自分で笑ったりしていました。
なんというか、漫談を聴いているような感じです。民主党の悪口も結構話していました。
政治以外にも、ゴルフや夫人の話題もありました。『かみさんは自由人だから』みたいな話も結構していましたね。 ただ、小泉純一郎元総理と違って、下ネタは一切しませんでした(笑)」
さらに、全国紙編集委員(40代)はというと。
「グルメを気取るようなところはないですね。とくにホルモン系が好きで、普通の人が〝生焼け〟だと思うような肉でも平気です。
たまに公邸でもささやかな食事会をやりますが、そのときはデパートで買った惣菜や、ときにはコンビニで買ったつまみで一杯やったりもします。
(潰瘍性大腸炎がよくなった)今では、ビール、ワイン、焼酎となんでもいけます。食事やお酒のときはあまり複雑な話はしません。世界の首脳と会ったあと、『こんな人だったよ』とか、ものまねをして笑わせたりしますよ」
できるなら、安倍首相と一緒に食事してみたい。
(週刊FLASH 2016年3月15日号)