社会・政治
失言続きの桜田議員、自民党の「失言マニュアル」も効果なし
社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.05.30 15:40 最終更新日:2019.10.24 10:16
5月29日、自民党の桜田義孝前五輪担当相は、千葉市で開かれた会合で「結婚しなくていいという女の人が増えている。お子さん、お孫さんには子供を最低3人ぐらい産むようにお願いしてもらいたい」と発言し、問題となった。
発言後は「子供を安心して産み、育てやすい環境をつくることが重要との思いで発信した。誰かを傷つける意図はなかった」と釈明するコメントを出した。
しかし時すでに遅く、ツイッター上では「失言マニュアル配った矢先にこれかよ」「いつから失言担当大臣ってポストつくったんだ」と大炎上している。
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桜田議員の失言っぷりは有名だが、自民党では、他にも失言する議員が後を絶たない。4月には塚田一郎元国土交通副大臣が、道路事業で安倍首相らの意向を「忖度した」とぽろり。
5月には谷川弥一議員が、道路整備における佐賀県知事の対応について「韓国や北朝鮮を相手にしている気分」と言い放つなど、定期的に世間を騒がせている。
実は、こうした議員への対策として、自民党では『失言防止マニュアル』が配布されたばかり。マニュアルは「『失言』や『誤解』を防ぐには」というタイトルから始まり、こんな内容が書かれている。
●発言は「切り取られる」ことを意識する
●報道内容を決めるのは目の前の記者ではない
●タイトルに使われやすい「強めのワード」に注意
・歴史認識や政治信条に関する個人的見解→謝罪もできず長期化の傾向
・ジェンダー(性差)、LGBTについての個人的見解
・事故や災害に関し配慮に欠ける発言
・病気や老いに関する発言
・気心知れた身内と話すようなウケも狙える雑談口調の表現
●リスクを軽減する3つの対策
・句点(。)を意識して、短い文章を重ねる話法
・支持者や身内と使っている「危ない表現」を確認
・「弱者」や「被害者」に触れる際は一層の配慮を
党内から「レベルが低い」と嘆かれているというが、これと似たような失言対策の動きは、2008年にもあった。自民党の伊吹文明氏が、伊吹派の総会で、当時の麻生首相らの相次ぐ失言を受けて、失言しないコツとして「6つのT」を披露しているのだ。
●「正しい」と思い込んで不要な発言をする
●「立場」をわきまえず、言ってはいけないことを言う
●人を見下すような「態度」を取る
●話す「タイミング」を間違える
●「旅先」で気がゆるむ
●笑いを取ろうと「例え話」をする
だが、10年経った今も、似たようなマニュアルを作る有様だ。今回の『失言防止マニュアル』も、どれほど効果があることやら。