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トランプ大統領、台風の進路を勝手に決めて落書きブーム作る

社会・政治FLASH編集部
記事投稿日:2019.09.08 14:00 最終更新日:2019.09.08 14:23

トランプ大統領、台風の進路を勝手に決めて落書きブーム作る

写真・ロイター/アフロ

 

 トランプ大統領がハリケーンの予報進路を勝手に油性ペンで書き足し、自らの希望に合わせるようにしたことが話題になり、あちこちで揶揄されている。

 

 試しにインターネットで“sharpie・シャーピー”と入力すると、CNNなどのニュース項目が即座に並び、話題の熱狂ぶりが伝わってくる。

 

 

 シャーピーはアメリカを代表する油性ペンの商品名。あまりにも一般に浸透しているので、油性ペンで書くことを“シャーピーする”と言い、もはや動詞や名詞としても使われているという。

 

 いわば、日本でホッチキスやシャチハタ、ウォシュレット、サランラップなど商品名が一般名詞として使われているのと同じ現象だ。

 

 人気SNSのredditのトレンドには「プレジデント・シャーピー」というコーナーができ、多くの人が写真に油性ペンで加筆した落書き投稿を始めだした。

 

 トランプ大統領とメラニア夫人が無表情で並んだ写真の口元にシャーピーで一本線を書き足して夫人を笑顔にしたもの、グリーンランドを購入しようとした大統領の発言を受けて、アメリカとグリーンランドの領土をシャーピーでひとつの領土にしたもの、メキシコとの国境と見られる土地にシャーピーでフェンスを描き、壁が完成したとするものなどなど。

 

 ちなみに、台風の進路を示す予報円を勝手に描くのは、日米とも違法だという。気象予報士の白戸京子さんが、こう話す。

 

「日本では台風の予報円は気象庁が発表するもので、民間の団体などが勝手に予報することは気象業務法に違反します。

 

 防災の意味からも情報は一元化することが定められており、普段は予報の許可を得ている気象予報士でも、台風の進路に関しては『解説の範囲にとどめること』と条件がついています。

 

 いくら総理大臣だとしても、勝手に予報円を描き加える行為は言語道断で違法です。

 

 アメリカにも18 U.S. Code § 2074という似たような法律があり、偽の予報などを勝手に出した者は罰金や90日以内の拘留となる可能性があります」

 

 トランプ大統領が警鐘を鳴らしたかったハリケーンドリアンは、大統領の西へ進む予報どおりには行かず、北に進路を変え、ポスト・トロピカル・サイクロンという低気圧に変わった。

 

 プレジデント・シャーピーの熱も間もなく冷めてしまうだろうが、こうした話題を絶え間なく振りまいているところが、人気の秘密なのかも。

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