大谷社長の祖父は、ニューオータニを創業し、戦前は “鉄鋼王” と呼ばれた大谷重工業の総帥・大谷米太郎氏だ。
「安倍総理の祖父・岸信介元首相が、戦前に商工省の課長だったとき、米太郎氏と出会ったそうだ。事業を通じ、岸元首相と関係を深めた」(同前)
安倍家と大谷家の蜜月は、M氏を通じて、脈々と続いた。
「2005年4月には、M氏の長男の結婚式がニューオータニで開かれた。媒酌人を務めたのが、小泉純一郎首相(当時)の後継者と見られていた安倍首相でした」(政治部デスク)
2005年に、M氏は59歳で死去した。M氏の会社は社名を変え、長男が継いだ。その会社は、都内のニューオータニグループ企業が所有する建物に入居している。
「安倍首相の資金管理団体『晋和会』の、2010年度の収支報告書から、M氏の長男の会社が販売しているミネラルウオーターを買った、総額約3万円の領収書が出てきた。首相とM氏の家族のつき合いは続いていたんです」(同前)
華麗なる一族同士の “おつき合い” 。本誌は安倍事務所、ニューオータニ、そしてM氏の長男の会社に取材を申し入れたが、締切りまでに回答はなかった。
安倍首相の任期は残すところ2年。「総裁四選」もこれで黄信号……と思いきや、「 “岸田総理・安倍幹事長” という奇策がある」とうそぶくのは、自民党の若手議員だ。いったいどういうことなのか。
「メドベージェフ氏に大統領をまかせて一度首相に降り、再びロシア大統領に返り咲いた、プーチン氏と同じことをやろうとしているんです。
安倍首相は、宿願の憲法改正について、『あと5、6年はかかる』とこぼしている。ハト派の岸田文雄政調会長に、首相を禅譲して、野党と改憲議論を成熟させる。自分は幹事長として “院政” を敷き、その後、首相に返り咲いて改憲を成し遂げるという段取り。『ロシア式』なんて、党内で言われだしています」(与党担当記者)
(週刊FLASH 2019年12月10日号)